疲れの溜まってくる秋口に自分のモチベーションを高める | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

僕たち塾講師・予備校講師にとってこの時期は非常に悩ましい時期でもあります。


というのも、今まで部活に燃えていた子たちも含め、今までにすでに必死に勉強してきた子たちも、受験生はほぼみなと言っていいほど、本当の意味でのリアルな合否に対する実感を持ち始める時期なのです。


もちろん合格が見えてきてテンションが上がってくる子もいると思いますが、なかなかそういう子たちには遭遇しません。


やはり受験生心理たるもの、いくら大丈夫と思える状況であったとしても心配は尽きないのだと思います。


もちろんこれに対しては僕のような塾・予備校講師も同じなのです。


正直、ベテランの先生、もっと正確に言うのであれば、塾ではなく予備校の先生の中には、このような心理にはならない人も多いのかもしれません。


何せ「授業をする=お金を稼ぐ」ことにだけ関心があり、生徒の状況にはほとんど関心がない人も多いのではないかと思えるほどです。


ただ、こうなってしまったのも、予備校内の仕組みゆえというところも大きいと思うので、一概に人間性の問題とも言えないところもあると思いますが…。


話はそれましたが、このように一般に講師陣も受験生たちも心配が尽きないときだからこそ、『目標達成』に対する意識が重要になってきます。


もちろん最終目標は「受験に合格すること」だと思います。しかしこれからの時期というもの、講師にとっても受験生にとってもその目標は近いようで遠すぎるように思います。



また、人によっては、だんだん周りに指定校推薦などの推薦入試で合格していく、すなわち進学先が決まり、受験生活から解放される時期でもあるのです。


そうすると、そのような推薦とは全く無関係な受験生からすれば、周りが合格で浮かれていく子たちを目にすると、人によってはモチベーションを上げられる可能性もあるのですが、実際には、喜び羨ましさ半分妬ましさ半分になってしまう人も多いと思います。


そのような悩ましい状況を打破し、さらには自分を奮い立たせ、自分のモチベーションを上げていかなければならないのです。


そこで僕がよく生徒に言うのは『短期の目標を設定しよう』ということです。


この10月というのは、ほぼ毎週と言っていいほど模試があり、高校生であれば中間考査があり…そうこうしているうちに気付いたら11月も終わりに差し掛かり、もう本格的にセンター試験の勉強をしなければならないような時期になってきます。


すなわち、こんなめまぐるしく時が流れるときだからこそ、自分の中で『明確な目標設定』をすることが大事になってくると思います。


さて、僕がこの『目標設定』をする際に参考にしている話があります。


それはある企業の話なのですが、その会社では「本来の1年を4分割し、あたかも3ヶ月が1年かのように設定する」というのです。


イメージで言うと、正月が3ヶ月に1回来る感じ何ですね。


そうすると、よく正月にするような「今年はこうする1年にするぞ!」という宣言が4回できることになるわけです。


そうすると、3ヶ月くらいの長期目標なら1年の長期目標よりもずいぶん短期間に感じ、結果『目標達成』がしやすくなるわけです。


しかし、何かのプロジェクトならともかく、個人の目標からすれば、この3ヶ月もなかなかツライ可能性もあります。


そこでこの内容をさらに細分化して行い、1ヶ月の目標、1週間の目標、2~3日の目標などとどんどん短く現実味のある目標設定にすれば、必然的に目標達成をしやすくなると思います。


ただしここで注意すべきポイントは、『うまくいかなかったときの調整日を必ず設ける』ということです。


なかなかこの時期の受験生のように切羽詰まった生活をしている人は少ないかもしれませんが、切羽詰まっていても、長期スパンでする事柄であれば、調整日は必ず準備すべきだと思います。


だんだん遅れている内容が増えてくると、自分自身の精神的な面でも良くないですし、しばらく先に調整するための日が来ると、どうしようもない量が溜まっており、結果的にモチベーションとしてする気にならないという可能性もあります。


これでは効率も上がらないですし、結果的に予定よりはるかに多くの時間がかかってしまうことになってしまいます。


そこで僕は生徒に、「受験生が、特に夏休みのような1.5~2ヶ月単位のかなり長い期間で計画を立てる時は、確実に目標達成するためにも、3日に1回の調整日を理想として、長くても1週間に1回の調整日を設けるように」と言っています。


このように短期で調整日設けていけば、溜まった膿の量も少なく、すぐに回復することができるでしょう。


特にこれからの時期は受験生にとっては模試やセンター試験や入試といった大山が迫ってくる期間ですし、その山の大きさ故、生徒が講師陣に助けを求める割合も高まってきます。


その結果、講師陣も予想以上の仕事量を抱え、非常に大変な時期になってきます。


しかし、この時期をなんとか乗り切ることで、また生徒の講師に対する信頼が増す結果となります


確かに自分自身の体力を回復させることも必要ですが、この時期は少々無理をしても生徒の信頼を勝ち取りにいくべくワーカホリック的に働くべきではないかと思います。


僕のような講師職の人であれ、受験生であれ、はたまた全く異なった仕事であれ、このようなしんどい時期だからこそ、信頼獲得などの『目標達成』をモチベーションのもとにすべきではないかと思います