生徒の考察の第一歩~生徒の気持ちを把握する一歩目~ | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

しばらく空いてしまいましたが、
【授業を展開する技術】というテーマの続きを話していこうと思います。


前回書いた内容での中心は
『教育とはいえサービス業であることを意識し、
顧客第一主義である重要性』

についてでした。


さて、前回は「板書」というテーマに絞って書きましたが、
次に書くのは、
前回の最後に書いた『雰囲気を感じとる生徒の見方』についてです。


この雰囲気を感じとるというのには経験がいるといった話もしましたが、
『生徒の手元の動きまで見る』ということはすぐにでも十分にできる
と思います。


例えば予備校の大きなクラスなどでは少し難しくなるかもしれませんが、
その場合のやり方というのはまた別にあるので、
まずは、小さなクラス(20人くらいまで)でのやり方を示していきます。


生徒を見るときに生徒の方を見ることができないというのは論外なので、
生徒の方を見ることができない場合は
積極的に見るようにするところから始めていきましょう。


確かに、これもよく大御所と言われるような先生の中には
「生徒の方なんて見なくてもいいでしょ」と思っている人や、
「マイクを使ってるし、声が聞こえればそれでいいんじゃないの?」
とわけのわからないことを言う人もいるかもしれませんが、
それはあくまでバブル期を経験して、勝手に授業が増えていた時代の、
その結果今でものさばっている先生にだけ言えることであって、
若手の先生やバイトで塾講師をしている人には全く当てはまらない話です。


少し話がそれましたが、
まず1番の基本になってくるのは『生徒の方を見る』ことです。


さて、その『生徒の方を見る』ということですが、
例えばクラスの中にやたら可愛い子がいてその子だけを見てしまうとか、
やたら不自然な行為をする子がいて面白くてつい見てしまうとか、
いろいろ全体を見るのに妨げになるようなこともあるかもしれませんが、
やはり『全体を見る』ことが必要です


そこでするとよいと思うのは、
板書を講師が書いたとき、
絶対に生徒をぐるーっと1周生徒の様子を見るようにすることを
ルーティーンの1つにしていくということです。



そうすると、
どのポジションにいる子が見づらそうにしているのかがはっきりわかりますし、
クラスの中でもどこがダラっとしているのかも確実にわかります。


そうしてクラス全体の雰囲気がわかってきた頃、
今度は自分から見やすいポジションにいる子の
書いている様子をしっかり見ていきます。



別に毎回同じ子である必要はありませんが、
小さいクラスであれば、だんだん座るポジションが決まってくるかと思うので、
そこでなるべく目安にしやすい子を発見し、
その子が何という字を書いているかを
逆からでもだいたいわかる程度にまで見ていきます。


もちろんその子がどのようなペースで板書をとる子なのかを
計算に入れておく必要はありますが、
まずはその子の書き取るペース、内容を確認していくことが重要です。


ここまでを正確にしていけば、
生徒のペースを考えず、講師の自分勝手に進んでいくことはなくなってくる
と思います。
これができれば第一段階は完了です。


まだ「生徒の雰囲気を感じとる見方」は先に進んでいきます。