今日見た夢物語☆最終回☆
1,2の続き、最後です☆
わたしは、店員さんの隣にならぶと、きょろきょろと当たりを見回しました。
いつのまにやら、人がたくさん増えています。
女子高生、OL、奥様方・・・。
そうか、やっぱりお土産を買うのって女の人が多いんだな、
そんなことを思いながらぼんやりと賑やかな風景を眺めていました。
すると、お兄さんがこちらを振り向いていいました。
「そうそう、バーコード読み取るときは、黒猫ちゃんでお願いしますね」
「は?」
「黒猫、ほら、さっきの、当たり。」
「え?」
わたしは意味が分からず、何度も聞き返しましたが、青年は怒る様子もなく、
ニコニコしたまま、私のエプロン(なぜかすでに店員のエプロン装着)
の中に入っていた小さな猫の背中をつまむと、近くにあった商品を
引き寄せて、バーコードの上に座らせるように置きました。
すると。
ピッ
あの、いつもの電子音が聞えました。
わたしが呆然と見つめていると、同じように別の商品に黒猫を持っていきます。
猫も、されるがままです。
ピッ
「ね、こんなふうに」
「・・・はぁ」
手元に帰ってきた黒猫を、わたしはじっくり観察しました。
小さいだけで普通の猫です。別に首輪がついているわけでも、服を着ているわけでもない。
普通の黒い、青い眼の猫。
「てつだうから、ちゃんと連れてかえってね!」
黒猫はやる気満々なのか、わたしの手のひらの上でばたばた走り回っていました。
やがて、お客さんがレジへやってきました。
「おねがいしまーす」
お兄さんから回された二人目の人の商品を取り出し、彼がしていたように、
黒猫の首筋を親指と人差し指で軽くつまんで、商品の上にのっけました。
ピッ
ピッ
(いや、おかしい・・・)
変だと思いながらも、次々とお客さんがやってくるので、黒猫をつまんで
商品にかざす作業をし続けました。
何事もなく進んでいっていたのですが、突然。
ビーーーー!
変な音が黒猫から鳴り響きました。
「んん??」
ビックリして、わたしは猫を見ました。
猫はむずかしい顔をして、じぃっと商品の上に座っています。
お客さんの持ってきた商品は、それまで見たことがなかったもので。
「・・・するめ」
「・・・するめ」
「・・・スルメだ」
それまでずっとニコニコだったお兄さんが、困り顔でオロオロとしています。
「スルメ・・・どこにありました??」
「するめも売ってるんですか?」
「そんなはずないんだけどなぁ??」
お兄さんは慌てて、どこかへと走っていきます。
急に、わたしは1人取り残されてしまいました。
お客さんの列は、どんどんと長くなっていきます。
だれも何も言いませんが、こっちを見ているのが分かります。
わたしはとりあえず、スルメを抜かして次の会計をしようとしましたが、
黒猫がスルメに張り付いて離れなくなってしまいました。
「こら!なにしてるの?」
「するめーーー」
「猫はスルメだめでしょー」
「するめーーーーー」
「まだーー?」
「ちょっと、早くしてよ」
「ねぇねぇ」
猫をひっぱって他の商品を近づけようとしますが、猫は動かず、
イライラしてきたお客さんがこっちへとどんどん押し寄せてきます。
店員さんはまだバックヤードで捜し物をしているようで、気配もありません。
手が汗ばんで、猫の毛が手のひらの内側に張り付きます。
レジまわりをぐるっとお客さんに囲まれて身動きが取れなくなってしまい、
ついにわたしはレジテーブルの下へと潜り込みました。
黒猫はまだ、スルメにしっかり抱きついています。
(お兄さん早く帰ってきてよ!!)
色んな音がぐるぐる、頭のまわりをまわって・・・・。
なんだか怖くなって、目をつむってしまおうかと思ったその時。
ふと、黒猫がこちらを見上げました。
青い、夏の空みたいな目でじっとわたしの顔を見つめました。
「だいじょうぶだよ」
そこで、目が覚めましたw
今朝、みた夢☆
変な夢だし、最後の方はつかれちゃいましたが、
黒猫かわいかったので、よかったですw