おや?パンの匂いだ、パンの匂いか…
もしかしたら、パン工場の匂いを転送させる装置をこの部屋に設置したのは失敗だったのかもしれない。
この匂いが早起きの原因なのかな…
親に捨てられてから本当に努力してきた、色々発明してきた。
けれどもドキンちゃんを惚れさす事すら出来ない…
結局朝はいつもこうなってしまう。
悩んでも仕方ない。
コーヒーでも飲むもう、水でふやけたアンパンでも食べよう。
「新しい顔よ」か…
最近バタコさんが妙に色っぽく思えてしまう。
まさかあのエロ親父…否、ジャム親父と…
いかんいかん、
いくらバタコさんのスレンダーな体型が魅力的だといっても、ドキンちゃんの為に生きるって決めたんだ。
ドキンちゃん、大好きなドキンちゃん。
今日は何をして喜ばせてあげようか…
ドキンちゃんを喜ばせてあげたい、ドキンちゃんの笑う顔が見たい。
そういえば天丼が食べたいって言ってたな。
天丼さんに連絡するか…
あの人は良い人だから直ぐに来てくれると思う。
きっとカツ丼さんと釜飯さんも一緒に来てくれる。
あの三人はなんだかんだ仲良しだし、何より「美味しい」の一言の為ならなんでもしてしまう真の料理人だから。
料理は確保できた、あとはドキドキ感のスパイスか…
バカなカバ夫とアンパンを騙して…
カバ夫は後で乗り物に乗せれば大丈夫だろう
たしかアイツの夢はパイロットだったはず。
アンパンは子供みたいなカワイイ奴だからな
直ぐに忘れる。
後はどうやって食パンを絡ませるか…
しかしなんで食パンなんだろう…
俺の方が頭も良いし格好いいのに…
ああああああああああああああああああああ
頭がおかしくなってきた…
やっぱり俺はチーズさんみたいに自分の役になりきるのは無理だ!!!
こうやって悩んでウジウジして、結局ドキンちゃんに嫌われる。
でもいいんだ…好きだもん。
あれ?
ジャム親父でも失敗する事あるんだ…
アンパンがなんだかしょっぱいぞ…
ふぅ…次は涙を止める機械の発明だな…
※数日前から食べたかったアンパンマンポテトを発見したら思いつきました。
実際バイキンマンって男が惚れるいい男だと思うんです。
