学童保育の土曜保育で、こどもたちと「イロトカタチ」というアナログゲームで遊びました😊


(リンクを貼らせていただきますhttps://gamemarket.jp/game/153204

提示されたお題を、色カードとチップで表現するというゲーム。こどもたちにもルールがわかりやすく想像や表現が膨らみそうだなぁと思い、以前行われたゲームマーケットで購入しました。

なかなかタイミングがなく学童保育で提示するのは今日が初めてでしたが、私の鞄から出すなりこどもたちは興味津々!1年生の子もすぐにルールを理解することができ、早速遊んでみることに。
最初に「ワニ」というお題カードを引いたのは3年生の女の子。少しずつ緑色のカードを並べていく間に、「わかった!草!」「はい!カマキリ!」と答えていきますが、なかなか当たらず💦
口の部分ができ、「これで完成!」と言ったところで私が閃き「あ〜、ワニだ!」と答えました🐊
続いて2年生の男の子が挑戦。
赤いカードを円状に並べていきます✨
「りんご!」「いちご!」「わかった、花!」…しかしどれもハズレ💦
やがて、円状に並べたカードの内側にチップを置いていきました。

「これ、目?」という声があがります。皆さんはこの時点で彼が何を作ろうとしているかわかりますか?
そうです、「てんとうむし」でした✨
途中で正解が出たのですが、彼は最後まで作りたかった様子。完成したところで写真を撮りました😊
1年生の女の子は、最初にピンク色のカードをコの字型に並べ、その内側に白と茶色のカードを置きました。何が出来上がるのだろう…?

「なんで端っこのほうに作ってるの?真ん中のほうに作ればいいのに!」と3年生の女の子から指摘が。しかし、この「端っこに作る」ことに1年生の女の子の意図があったのです。

やがてペールオレンジのカードで屋根らしき部分が完成!「わかった!家!」「ブ〜!」…え?家じゃないんだ😳💦

最後に、屋根らしき部分の上に青いカードを使って何やら付け足しをしました。そう、この子が作りたかったのは「えんとつ」だったのです‼️
ここまで作るために、敢えて真ん中ではなく下の方から作り始めたのでした💡
絵が得意な5年生の女の子は、1〜3年生のこどもたち4人がわいわい盛り上がっている様子を眺めつつ、可愛らしいジャック・オ・ランタンを作りました🎃
さらにお題カードをパラパラと眺め、難しそうなお題を表現することにチャレンジしました!
↑こちらは…「プロレス」??笑
他の子が「『プロレス』って、なぁに〜?」と言って「プロレス」のお題カードをポンと置いた結果、たまたま5年生の女の子が表現したところに重なりました!みんな何を表現したのかわかっていたため、そのミスマッチ具合に大爆笑🤣
そう、正解は「桃太郎」でした!
5年生の女の子は続いて「アイドル」というお題に挑戦!「これ、難しくな〜い?」と話していましたが、見事にアイドルを表現することができました✨こんなに高いクオリティ、私にはとても表現できない…!
↑別の遊びをしていた1年生の男の子。みんなが盛り上がっている様子を見て「なにやってるの〜?」と「イロトカタチ」遊びに加わり、即興で恐竜を作り上げました!この他にお題カードをも駆使してブラキオサウルスを作ったのですが、撮影する前に彼自身が崩してしまいました。かなりの力作でした✨
↑「なんだか黄色いカードがひよこに見える🐤」と2年生の女の子。円状にカードを並べ、目に見立てたチップを1枚置くだけで、あら不思議!ひよこの出来上がり✨
ひよこを表現したことが嬉しかったようで、続けてパイナップルも表現することができました😊




学童保育でおもちゃやアナログゲームを使ってこどもたちと遊ぶ際に、次のようなことを意識しています。


①提示するだけor短い説明で遊び方がわかるようなものか
・遊び方が複雑だと、「遊びたい!」と前のめりになっているこどもたちの思いを一旦遮って説明する必要が生じてしまい、関わり合いのリズム・テンポが悪くなってしまいます。
・文脈にもよりますが、「遊び方」を「教える」「守らせる」ではなく、あくまでこどもたち自身が自然と生み出す遊びを重視しています。


そのおもちゃやアナログゲームだけで完結せず、他のものと組み合わせて遊びが膨らむ余地があるか
・こどもたち自身が生み出す遊びを重視すると、ある瞬間、既存の「遊び方」を越える瞬間が生まれることがあります。こどもたちと遊ぶ中で、このような瞬間が生まれる場面が個人的には一番面白いです。
・既存の「遊び方」を越える瞬間、その拡がりに対応できるようなしなやかさがあるかどうかが何よりのポイントだと感じています。


今回の「イロトカタチ」遊びでは、
①5年生の女の子や1年生の男の子が、「遊び方」の説明をすることなく、まるで積み木やブロックを自由に組み立てるがごとくお題やオリジナルの表現をしていました。見るだけでこどもたちが「これはどんなものか」を理解でき、かつ「操作してみたい!」という気持ちが生まれていたと言え、遊びを膨らませる「イロトカタチ」のデザインの高さを感じました。(提示するだけor短い説明で遊び方がわかった)

また、

②「イロトカタチ」で一頻り遊んだ後、ある子が私が現在制作している「笑いeye語りeye」(顔カードと目チップ、手チップを使ってお題となる感情を表現する)と「イロトカタチ」のチップを組み合わせ、面白い顔づくりを始めました。
色カードとチップという素材の可塑性(他のおもちゃやアナログゲーム、素材と組み合わせた新たな表現が生まれそう!)や、今回は行いませんでしたがお題カードを膨らませる遊びの可能性(新たなお題をみんなで考え合い、追加することで、より遊びが面白くなりそう!)を感じました。(そのおもちゃやアナログゲームだけで完結せず、他のものと組み合わせて遊びが膨らむ余地がある


このようなことから、こどもたちの遊びの触媒・活性化因子としての役割を「イロトカタチ」が見事に担っていたことがうかがえます✨すごいなぁ😊

こどもたちの遊びの動きや、その動きを活性化させるおもちゃ・アナログゲーム(よりしっくりくる概念を構想中)の働き、その相互作用から生まれる新たな創造に関心がある身として、今回の遊びの展開は興味深く感じました。この後、「イロトカタチ」遊びの流れを受けて「ピクテル」というアナログゲームを使った即興物語づくり遊びが展開したのですが、それも含めて遊びの動きに参与しながら観察している時間が非常に面白かったです。

引き続き、遊びの動きを豊かにするような触媒・活性化因子の発見や開発、そしてその動きを捉える理論的観点の研究をしていきたいと思います😊