続いて葉室麟さんの”河のほとりで”を読む。九州人だけあって九州にちなむ人の話も多い。

大分県日田で咸宜園(かんぎえん)を開講した広瀬淡窓の”休道詩”から。

 

  道(い)うを休(や)めよ他郷辛苦多しと

  同袍友有り自ずから相親しむ

  柴扉(さいひ)暁に出れば霜雪の如し

  君は川流を汲め我は薪を拾わん

 

 広瀬淡窓の教育方針は和漢古今の書を読み、詩作を重んじたことだ。

 今、改めてこのことばをかみしめる。

 学塾に学んだ数は4000人とか。