今日は夫の命日、10回目です。

このところ忘れていることが多く、Mちゃんがお線香を上げに来て初めて気が付く感じでしたが今年はおととい思い出しました。

10年前のあの日、確か水曜日、台風の夜病院で遠くからずっと聞こえてくるサイレンの音を聞きながら「始発の電車でいったん家に帰ろうかしら?」と時間を調べてました。そして看護婦に「一度家に帰りたい」と言ったら首を傾げられました。のちに弟が入院している緩和ケア病棟で先生から「看護師たちは患者の状態が良くわかっているから、首を傾げたりやめた方が良いと言われたらその方が良いですよ」と言われました。

朝5時ごろ夫の甥に「一時血圧が50になったのでもうそろそろだと思う」とメールしたらお昼近くに家族でやってきました。私は夫を義姉に託して家に帰って、猫たち(その時は3匹でした)を獣医さんに預けようと1匹ずつ連れて行って2時間、カップラーメンを食べてまた病院へ行きました。

すると夫の姉は何事もないように「じゃ帰るわね」と帰っていきました。内心え?死に目に会えなくてもいいの?と思いましたが止めませんでした。その後もう一度来ることになりましたが。

そして午後7時20分息を引き取りました。台風一過で風は強いものの良く晴れて、遠くに見える新宿の高層ビルのガラスに夕日が当たって綺麗だったのを覚えています。

夫の病気が発覚してからなくなりまで半年近く、毎日泣いてました。亡くなった後も半年泣きました。

しかし、ある日夫の声が思出せないことに気が付いて涙が止まりました。夫が亡くなったことで夫の馬鹿な姉たちとも縁を切ることができて今は幸せです。

私は死んでも夫の墓には入りません、両親と弟が眠る墓に入ります。