いやー、すごい!かっこいい!
特に取り立てて好き、というわけではありませんでした。見たい映画を全部見た後、まだやっていたら見に行こうと思ってはいました。一度上映が終わった後アンコール上映が始まり、それで行ってきました。

可愛くて歌がうまいジャクソン5のころから知っていました。当時はオズモンド・ブラザースのブラック版、という認識しかありませんでした。それが映画の主題歌のバラードで「あれ?」と思い、ある日突然大人になってかっこいい「オフ・ザ・ウォール」で「へー、いいじゃん!」と思い、それがまた進化して(顔も)、テレビで初めて「ビート・イット」のプロモ・ビデオを見てそれはそれはのけぞりました、あまりにかっこよくて・・・・「スリラー」はレコードもビデオも買いました。さらなる顔の進化とともに興味も失っていました。しかし、このドキュメンタリーはその思いを一掃、やはり世界のミュージック・シーンは惜しい人を失ったんだ、という感が強いです。
最初の見せ場は世界各地から集まったダンサーのオーディション。映画のコーラスラインさながらの場面、特に女性ダンサーのセクシー度。少しでも目立つように作戦なんですね。ビート・イットのプロモ・ビデオの時は普通のダンサーとヒップホップダンサーが一緒に踊っていますが、その違いは素人の私が見てもはっきりわかります。基礎から訓練を積んだダンサーたちは、頭のてっぺんから指先、つま先まで神経が行きわたって踊っています。今回のダンサーたちはすべてそういう感じです。ただ直立して腕を水平に上げただけでかっこいいんです。
ステージはただMJが歌い踊るだけではなく、CGを駆使した映像をふんだんに使ったり、大きなセットでダンサーが踊ったり、MJがクレーンに乗り客席に乗り出す、というジャニーズばりの演出もあります。
このコンサートが実際に行われていたら、さぞやすごいことになっていたであろうことは容易に想像できます。それだけに突然の死が残念です。スリラーのころの顔のままで彼が満足していたら、こんなことにはならなかったのでは?と思います。
改めてご冥福を祈ります。
映画が終わってから昨夜眠りにつくまで、彼の歌が頭の中で渦巻いていました。