と言う本です。暮らしの手帖社刊。
もともと暮らしの手帖1冊をすべて充てて、出版されたものを保存版として再編したものです。暮らしの手帖は親が必ず買っていたので、私は子供の頃からよく読んでいました。古いのはとっくにぼろぼろになってしまいました。何処で見つけて買ったのかは覚えていませんが、時々出して読んでいました。引越しで行方不明になっていたのですが、先日キルトを宅配で送るのに箱が無くて、映画やコンサートのパンフが入っている箱を使ったら、一緒に出てきました。時期も時期、改めて読んでみて胸に迫るものがあります。
これは実際に戦闘していた人の話ではなく、いわゆる銃後の人たちがどんな暮らしをしていたのかの記録です。毎日絵日記をつけた人、疎開した子供の手紙、子供を気遣う親の手紙、戦争中の恨みつらみを晴らすために初めて原稿を書いた人、空襲の無かった京都での配給の記録絵、などなど。決してうまい文章ではない。中には意味を汲み取るのに少々苦労する文章もあります。でも胸を打つのです。涙が出るのです。
本は絶版になっているのかもしれません。もし図書館等で見つけたら是非読んでみてください。