ジェルミの生家にジェルミが亡くなった旨のはがきを書いた。
ジェルミは、私が猫が欲しくて欲しくて、夫に頼んだ。夫は仕事先で猫がたくさんいる家を教えてもらい、直接頼みに行ってくれた。最初お嬢さんが譲るのを反対されていたそうだが、何とか納得してくれたそうである。そのお宅にはシャムネコが沢山いたが、母親がたまたま外へ出たときに出来た子供が5匹いた。黒白とトラシマだったと思う。そのうちの1匹を夫は「一番可愛かったから」と決めてきて、二人してキャリーバッグを下げ、母猫に鰹節を持ってもらいに行った。
猫にしては顔が長く、耳や目がやたら大きくて、可愛い猫というには程遠いように思った。内心私は、本当に可愛くなるかしら、と心配したものである。しかし、1週間もすると彼女は我が家に無くてはならない存在になった。そして21年も過ぎてしまった。写真の花は義姉が、ジェルミにと持って来てくれたものである。その前のブラシはジェルミ愛用のブラシ。これを見せると彼女は飛んできたものだ。なんだかこれだけは捨てられない。