一歳の頃の「パパちらい(嫌い)」期を耐え忍び、ちょっと仲良くなって来て、ママ抜きで二人だけのプールというミッションインポッシブルに恐る恐る挑んでいた頃を思うと、今は格段に成長したと思う(お互いに)。
「パパとプール行くよー」と声をかけると、パタパタと玄関まで走ってくるし、戸口で「ママにバイバイして」と言うと、素直に笑顔でママに手を振ってくれる。「ママにバイバイして」と言ったら、ママと手をつないだまま、無表情でパパに手を振っていた頃とは雲泥の差だ。
娘のプールが、某大型ショッピングモールの隣にあるので、行き帰りにたくさんの人とすれ違う。オシャレをした小学生や、中高生だけのグループを見かけると、つい成長した娘の姿を想像する。
今はパパと手をつないで歩き、プールではお顔が水につかないように、パパの頭にがっしりしがみついているこの子も、もう十数年もすると、手をつなぐことも、一緒に出掛けることもしてくれなくなるのだなと思うと、もう、涙が止まらない。
世の父親といえば、娘(と妻)に邪険にされるものと相場は決まっているが、仲の良い父娘って、どれ位の確率で存在しているのかしら……。