楽屋口でだいぶ愛想を振りまいた気がするが、いったいいつから開きっぱなしだったのだろうか。
舞台上では、出番の前に必ずチャックのチェックをするので、開きっぱなしで出たことはないが、実は、細かいミスはたくさんしている。恥ずかしいやら情けないやらで、ここで一々報告するような事はしないがーーたとえ面白くてもーーひっそりと色々失敗している。
しかしここで、今回お兄さん枠の先輩として、共演の若者達に言っておきたい。失敗を恐れるな、と。
判で押したように毎日全く同じ芝居の、いったい何が面白いのか。そもそも日によって舞台上の空気は全然違うはずだ。それを感じ取って、その場で組み上げ、なお決められたタイミングで動くのがミュージカル俳優の醍醐味じゃないのか。
特に若者には、日々新しい可能性を模索して、舞台に真摯に励んでもらいたい。
だから、先輩が間違えても怒らないで下さい。