15日の着到は、15時間前だった。
輪番停電に伴う交通機関の大混乱で、朝の通勤が不可能になるのを恐れて、前日の夜から劇場に泊まり込んだ。
開始から数日が経ち、鉄道会社ごとの対策も練られてだいぶまともになってきたので、これからは自宅から通えそうだが、初日の混乱ぶりは凄まじかった。
真夜中の発表から早朝の開始までほとんど時間がなかったことや、発表と違った結果になることが多く、それが混乱を増長させた。
我が家でも古い蝋燭を引っ張り出してきたり、電池の買い置きを確かめたりしたが、電池を買い出しに行った時には既にどこの店からも姿を消していた。
全く進まない車の列や、綺麗に空っぽの商店の棚を見ると、これはもう小さなパニックだなと思う。
日本では国民性もあり、海外映画のようなパニックにはならないとは思うが、鎮静化に向かっていて本当に良かったと思う。