劇場入り | よこけんの右往左往

よこけんの右往左往

「よこけん」こと、 ミュージカル俳優、横沢健司のひびを綴った日記です。

久し振りに書く。

稽古初日に、これから書いていく宣言をしてからの、この放置っぷり。我ながら図太くなったものだと思う。

今日は、なんと劇場入り。あれから既に一ヶ月経っているのかと思うと、あまりの時の早さに愕然とする。

なんというか、濃密な稽古期間だった。

稽古中に筆が進まなかった理由でもある。

演出家のグレンは『ブラッドブラザース』の母の様な人で、この二十年間、日本で上演された『ブラッドブラザース』の演出を、制作問わず、全て手掛けている。

いままで全ての『ブラッドブラザース』の集大成でもあり、でも今回のカンパニー用に新しい事をどんどん盛り込んだ舞台が、一筋縄で行くわけがない。

なにしろ、本読みもステージングも小返しも振り固めも止め通しもないのだ。普段とまるで勝手が違う。そのくせ、毎日の稽古の終わりは早くて、おかげで僕は五ヶ月の娘と一緒にお風呂に入る生活をおくれた。

本当にこの一ヶ月は濃密で、得るものが大きかった。

あんまり賞賛するのも、具合が良くない。普段の演出家に不満があるというわけじゃないんだけど……。


僕が彼女や今回の舞台を一生懸命分析するのもおこがましいし、面白さ、と言うか裏側の凄さを必死にここに書き散らすのも違う気がする。

ここまで来たら、観にきてくれた方々に判断を委ねるしかない。


まあ、まだまだ道半ばで、初日までの三日間でもっともっと先まで行かなきゃいけないんだけど。