●雪彦山(日本三彦山)の周回縦走…前編
2024年の初登山は昨日にハットトリックと言う形で終えましたが本日も快晴との天気予報を耳にして登山を敢行する事にした。
目的地は予てから狙っていた "雪彦山(標高950m)" です。
この山は日本三彦山(弥彦山・英彦山・雪彦山)の1つでその峻険な絶壁はクライマー達の憧れでもある。
もちろん一般の登山客にも人気でコースもよく整備されています。
但し、急峻な岩場の登攀が求められる箇所がたくさん有って岩登りの基本が身に付いていないと非常に危険だ。
私も雪彦山は過去に二度チャレンジしているが一回目は時間切れ二度目は天候の急変(降雪)によって大天井山で撤退しており未だ雪彦山の最高地点は踏破していない。
そんな訳でリベンジを期して此度の山行を実行に移す事にしました。
時期的にもヤマビルが出没しない冬季(4月~10月がヤマビルの活動期間)が最適であろうと考えた事も大きかった。
2024/1/2(火)…前編
前日の疲れのせいか目覚ましアラームで起床出来ず目が覚めたのはジャスト午前7時と言う事で朝っぱらから大わらわ。
急いで準備を整えて自宅を出発する。
雪彦山登山口までは34㎞ですから1時間弱で到着。
岩場が続くこの山ではヘルメットが必携のアイテム。
09:52に駐車場を出発します。
(登山者用駐車場)
駐車場から "出雲岩コース登山口" に移動します。
閉鎖中のキャンプ場を左に見送って登山道に取り付く。
ここから先が急登が続く事は過去の経験から十分承知している。
従って初手から辛い登高に遭う事に対する心構えは十分。
(出雲岩コース登山口)
のっけから急登が続きまして早くも大ダメージを受ける。
しかし、前述の通りこれは想定内の出来事だ。
大天井岳までの登高で最も辛いのはこの急登です。
不動岩を越えて更に先を目指す。
(不 動 岩)
心臓破りの急登はおよそ1時間は続く筈です。
不動岩から20分弱で展望岩に着きます。
その名のとおりで雪彦山の峻険な断崖絶壁が一望できる。
仮に初心者がこの景色を見ればビビッてしまうのではないかな?
(展望岩からの眺め ①)
(展望岩からの眺め ②)
展望岩を出れば直ぐに平坦地が現れる。
ここは "行者堂跡" です。
修験者たちが修行に勤しんだ地である。
(行者堂跡)
やがてA4地点と呼ばれる尾根に取り付きます。
急登はひとまずはここで終わりますが当面の目的地である大天井岳までは高度差250mを詰めなければなりません。
しかも急峻な岩場(鎖場)の登攀、トラバースなどの危険個所が目白押し。
A地点から20分程で大きな岩がオーバーハングした "出雲岩" を通過する。
こんな所で岩が落ちてきたらイチコロです。
ヘルメットを着用してはいますが注意深く通過します。
(出 雲 岩)
出雲岩から5分進めば最初の難所である鎖場に差し掛かる。
ほぼ垂直に聳え立つ岩場を前にして足が竦むがこれを登らねばならない事には前には進めない。
三点確保を駆使してこの難所を登り切り更に5分後には "セリ岩" に差し掛かる。
その名の通り岩がせっており狭い隙間を通過せねばならずメタボ気味の人にとってはある意味では難所と言える。 (笑)
(セ リ 岩)
セリ岩の傍には展望が利く "見晴らし岩" が有って播磨平野の眺めを楽しむ事が出来ます。
明神山、七種山などの播磨の山々、瀬戸内海などが見える。
(見晴し岩からの眺め)
セリ岩を潜り抜けて先に進む。
次に現れたのは岩に挟まれた狭いガリーの登攀。
やはり鎖を頼りに登りますがおっかない事はこの上ない。
落ちたら重傷はは必至ですし緊張感は半端ない。
鎖場を登り切った後にガリーの下を撮影してみる。
(狭いガリー)
高度計を注視しながらの登高ですがどうもペースが遅すぎます。
それとも高度計の表示に大幅な狂いが生じているのか?
岩場を登りながらあれこれと考えます。
険しい岩場がこの先何ヶ所出現するのだろうか?
(頂上直下の岩場)
そんなこんなでとにかく休憩なしで登高に専心する。
朝寝坊したロスタイムを挽回せねばならないのだ。
すると樹林帯を抜けて見覚えが有る祠に出ました。
"あ、これは大天井岳の頂上ではないか!" と気付くのに時間は必要なかった。
何故ならば大天井岳には過去に二度も登頂しているからだ。
まだまだ先は長いと思い込んでいた私にとっては些か拍子抜けした登頂です。
(大天井岳に登頂)
大天井岳からの眺めは頗るよろしい。
此方の目玉はピラミダルな山容の明神岳の眺め。
私としては最近登った山を見られるのは嬉しい事。
(大天井岳からの眺め ①)
デジカメを左方向に移動させての撮影。
書写山、笠形山、七種山などを一望する。
その後方には瀬戸内海に浮かぶ家島群島。
(大天井岳からの眺め ②)
更にデジカメを左方向に移動させる。
左下の山腹には寺院が確認できますがこれは "満願寺" です。
(大天井岳からの眺め ③)
大天井岳頂上で安富町から登ったと言う年配のご夫婦と話す。
鹿ヶ壷からここまで登って来たと言う。
そのコースは以前から知っていたが彼らから詳細な情報を聴かせて頂きました。
次に雪彦山に登るならば是非とも其方を歩いてみたい。
鹿ヶ壷ならば私の自宅からも近いから便利。
正午前に大天井岳頂上を後にして三角点ピークに向かう。
これから先は私は一度も歩いた経験が無くて経験上は "暗黒大陸" に足を踏み入れる様なもの。
緊張感を持って縦走に取り掛かります。
(後編に続く)