●伯耆大山に登る(夏山登山道⇒元谷コース) | マウンテンフリークのブログ

●伯耆大山に登る(夏山登山道⇒元谷コース)

11/3からは三連休になりますが天気予報では初日だけが快晴でそれ以降は曇りor雨との旨。

そこで紅葉を見に1年振りに "伯耆大山" に登る事にしました(以下、大山と略記)。

昨年は三ノ沢コースを辿って槍尾根を詰めて大山の最高所である剣ヶ峰(標高1729m)を踏んだがかなりの危険を伴うコースです。

此度は一般的な夏山登山道を登って大山の頂上とされる弥山(標高1709m)を踏んで元谷へ下る計画です。

私としては過去に何度も歩いたコースですが自分の脚力を試す意味でも頑張ろう。

11/2の夜に自宅を出て鳥取自動車道を走って大山寺下の駐車場に入っておく。

 

 

   2023/11/3(金)

6時過ぎに起床して車内でパン、ヨーグルトを食って腹ごしらえ。

07:58に第四駐車場を出発して大山寺の旅館街の石畳を上る。

旅館街を抜けて大山橋を渡る時にこれから登る大山の稜線を見上げる。

私にとっては久しぶりの本格的登山です。

 

(大山橋から伯耆大山を遠望)

南光河原駐車場は昨夜のうちに満車となっていたのを確認している。

ここで登山届を提出して夏山登山口から登高を開始。

時刻は07:17ですから普通に登れば10時頃には頂上に着けるかな?

登山口から20分程で一合目の標柱を通過する。

 

(一 合 目)

大山の夏山登山道は過去に何度も登りました。

その特徴は丸木階段が延々と続く事です。

大山は "独立峰" ですから登り一辺倒となる事は承知しています。

故に富士登山と同じ様に厳しい登高です。

黙々と高度を上げる事1時間20分で五合目に辿り着く。

 

(五 合 目)

五合目を出れば間もなく元谷ルートが左に分岐する。

避難小屋が有る六合目までは更に急登が続きます。

大勢の登山者が休憩する六合目に着きますが私は三鈷峰~船上山方面の写真を撮って小休憩を取ったのみ。

この時間帯は大山北壁に太陽光線が当たっておらず被写体としては相応しくないと判断した為、撮影はせず。

下の写真に於いて右端のピークが三鈷峰でその左奥に見えるのが甲山~勝田山~船上山と連なる。

 

(六合目からの眺め)

六合目の標高は1370mですから頂上までの標高差は340m。

これならば頂上までは1時間半で行けそうかもな?

そうは言っても六合目からは岩稜の急斜面が続き登高は楽にならない。

下山して来る人との擦れ違いも有って時間が掛かります。

七合目に着いて写真を撮っておく。

 

(七 合 目)

八合目に向かう途中に絶好の展望が得られる場所に差し掛かったので写真を撮って貰いました。

私のバックは弓ヶ浜半島ですが当に絶景ですな。

これまでに経験した大山登山の中ではベストの条件を満たした眺めと言えそうだ。

 

(標高1500m付近)

更に高度を上げて行けば木道となってやがて頂上台地の一角に着く。

ここの分岐を左折して緩やかな上りの木道を辿る。

九合目の標柱を過ぎれば頂上避難小屋も確認できる様になります。

09:47に大山の頂上(弥山頂上)に着きました。

もうこれ以上は登らなくても良いと言う安心感に満たされる。

頂上の木道には頂上標石の前で写真を撮りたい人が数珠繋ぎ状態。

その他にコンロで湯を沸かして食事をする人で大混雑。

如何に大山が登山者の人気を集めているかを実感させられる。

 

(弥山頂上)

弥山の頂上には三角点標石が埋設されているのだが規制ロープが張られて立入禁止となっており踏む事は出来ない。

現在はこの弥山が大山の頂上とされるが本物の頂上はここから頂稜を東に辿った "剣ヶ峰(標高1729m)" です。

その剣ヶ峰への稜線を撮影しておきます。

目を凝らせば剣ヶ峰の頂上に立っている人が居ます。

 

(弥山からの眺め)

頂上避難小屋を見下ろします。

小屋の背後に見えるのは弓ヶ浜半島でその名の通り美しい弧を描く海岸が延びる。

避難小屋~頂上へ繋がる北側の木道は補修工事中で作業員が活躍中。

彼らのお陰で快適な大山登山が出来るのです。

頂上を後にして避難小屋の中をちょこっと覗いてみるが小屋内はやはり大混雑状態で売店には大山登山の記念グッズを購入する人が列を成す。

 

(頂上避難小屋)

頂上小屋を後にして下山に掛かるが時間の余裕も有りそうなので頂上台地を一周してみる。

大山キャラボク帯に敷かれた木道を周回する訳だがそのコース上の見所は此方の石室です。

1921年に避難用として造られたもので中にはが祀られている。四方が全て石垣で囲われている訳では無い(西側が開口している)ので厳冬期でのビバークはキツイかも?

 

(石 室)

石室から木道を北に向かうと非常に展望が良い場所に出た。

眼下に広がる弓ヶ浜半島の眺めは大山でも随一です。

これを眺める為に登頂したと言っても過言ではないと思います。

 

(頂上台地からの眺め)

頂上台地分岐から夏山登山道に入ります。

ここからは往路を下る事になりますが狭い木道にて登って来る大勢の人との擦れ違いの待ち時間がかなり生じた。

こんな時はひと息吐いて心を落ち着ける事も必要。

そこで分岐から5分程下った標高1600m地点にて休憩する。

ここで登山靴の紐を締め直して昼食のパンを食べる。

眺めは抜群でピラミダルな山容の三鈷峰の左後方には船上山~勝田山~甲山の稜線が連なる景観はさながら絵葉書の様だ。

 

(三鈷峰~甲山~船上山の眺め)

八合目の少し上から撮った大山の頂稜です。

右側の高みが大山最高所の剣ヶ峰でそこから天狗尾根が延びて三鈷峰に至る。

当にアルペン的景観と言うべきですな。

日本アルプスに行けば当たり前に見られるこの様な景観は西日本に於いては大山でしか見られない貴重なもの。

大山に来たならば是非とも見たい大山北壁を眺める。

 

(三鈷峰~剣ヶ峰の稜線)

八合目→七合目と過ぎて高度もかなり下がる。

登高者は途絶える事なく続き大勢のパーティとの擦れ違いが頻繁に有りました。

登山のルールとしては "登り優先" が原則だがこう待ち時間を費やされてはイライラ度も上がってしまう。

六合目避難小屋に着いてホッとするが下山のコースタイムがかなり費やされる。

予定では元谷コースを下山に使う事にしています。

五合目の直上にその分岐が有りますが下っている途中で何故か? 鼻血が出て止まるまで小休憩となる。

何か悪い物でも食ったのかな? 

その辺の事情は私には心当たりが有りません。 (笑)

元谷コース分岐には12:25に着いたのでここを右折します。

ここからは急な丸木階段&踏板が元谷まで続きます。

30分も下れば元谷に出ますがここでは大勢の登山者が休憩中ですので私もそれに倣います。

見上げれば大山の稜線が望めて紅葉した斜面とのコラボがスゴ過ぎ。

 

(元谷から稜線を見上げる)

元谷の河原を渡って大神山神社への分岐に着く。

この付近は絶好の紅葉撮影スポット。

治山林道がここまで延びており県外ナンバーの車も見られる。

標高1040mですからここまで車で入れたら大山登山もかなり楽になるかも?

 

(紅葉の樹林帯)

紅葉の樹林帯を下りますが大神山神社までは予想外に遠かった。

既に安全圏に入っているから大丈夫なのだが…。

神社の隅っこが "行者登山口" となっている。

宝珠尾根経由で三鈷峰に登る時にはここが登山口になる。

 

(行者道登山口)

改修工事中の大神山神社はスルーして大山寺に向かう。

ルートに沿って下って行き大山寺に寄り道。

一般観光客にとっては大神山神社までは距離的に大変だが大山寺までならば徒歩で楽々移動出来るので境内は大賑わい。

石段を下って大山寺の山門を潜ればもうゴールは近い。

 

(大山寺の山門)

大山寺旅館街の石畳を下って大山橋からの道が左から合流すればもうひと息。

14:12に愛車を置いた第四駐車場に戻りました。

最後に真っ青な空の下に連なる大山の頂稜を撮影しておく。

これで幾度この山に登ったろうか?

そんな気持ちを胸に第四駐車場を後にしました。

 

(第四駐車場より伯耆大山を望む)

 

 

  (コースタイム)

第四駐車場(06:58)~夏山登山道入口(07:08~17)~一合目(07:39)~二合目(07:55)~三合目(08:09)~四合目(08:21)~五合目(08:36)~元谷コース分岐(08:38)~六合目避難小屋(08:53~09:00)~七合目(09:15)~頂上台地(09:42)~九合目(09:48)~弥山頂上&避難小屋(09:47~10:36)~石室(10:50~55)~頂上台地分岐(11:04)~1600m地点(11:10~25)~八合目(11:34)~七合目(11:57)~六合目(12:09)~元谷コース分岐(12:25)~標高1200m地点(12:31)~元谷(12:54~13:08)~治山林道分岐(13:10)~宝珠乗越し分岐(13:28)~行者登山口&大神山神社(13:32~34)~大山寺(13:50)~大山寺旅館街(14:03)~第四駐車場(14:12)

 

   

  (後 記)

久しぶりに登った夏山登山道でしたがあまり面白味はなかった。

それでも大山登山はたくさんの魅力に満ちています。

老若男女問わずに日帰りで登れる山としてこれからも多くの人々がこの山の頂上を目指す事でしょう。

日本百名山指定と言うプレミアムも有るし此度も他府県から遠征して来た方々を多く見掛けた。

私にとっても片道170㎞と日帰り可能な位置である事も利点。

本文の中で述べた様にアルペン的な雰囲気を感じる為にこれからも足を運ぶ事になりそうです。   

   

                     by=マウンテンフリーク