●岩美鉱山のガイドツアーに参加 (後編)
2023/7/26(水)
旧岩美鉱山は閉山していますが現在も銅鉱石の採掘によって流れ出した強酸性の水&重金属による鉱害が続く。
自然環境の保護の為に "岩美町鉱害防止協会" が水の処理を担います。
同協会が此方の巨大な施設の管理運営を行なっています。
(排水処理施設 ①)
ガイドさんと一緒に排水処理施設を巡ります。
巨大な沈殿槽の上に架かる橋の上を進む。
(排水処理施設 ②)
坑道から流出する水に中和剤として "塩化カルシウム" を加えます。
此方がその機能を持つ装置です。
(排水処理施設 ③)
ライトブルーのタンクは "消石灰ホッパー" と呼ばれる設備で前述の塩化カㇽシュウムの貯蔵庫。
常にその貯蔵量は管理されており設備は休みなく稼働します。
(排水処理施設 ④)
シックナーの上にて自分撮り。
化学的な知識には疎い私だが鉱石を採掘した鉱山の後始末が未来永劫に続くのならば鉱業と言うのは本当に効率的とな産業であろうか? と言う疑問が湧いて来るのだ。
これは鉱山事業でボロ儲けした会社が廃業した為にその尻拭いを税金で行っているのですが本当にこれで良いのかな?
この類の処理施設が全国には80ヶ所も存在して多額の事業費が掛かっているらしい。
(排水処理施設 ⑤)
此方は澱物堆積用ダムです。
シックナーに溜まった澱物を溜めておく為のダムでしょうか?
現在は澱物はリサイクルされていますが昔はダムを築いて堰き止めると言う古色騒然な手法が取られていたのだろうか?
(澱物堆積用ダム)
此方はその澱物が堆積して出来たエリアです。
この堆積物を堰き止めているのが前述のダムである。
この堆積地にも管理状態を把握する為のマンホールが設けられている。
通常ならばこの堆積地まではガイドする事はないそうですが此度のガイドさんは特別に大サービスしてくれたのだ。
(澱物堆積地)
最後に脱水機建屋を案内して貰ってツアーはお終いとなりました。
この設備を通過した澱物(スラグ)は煎餅の様な固形物(脱水ケーキとも呼ぶ)となってリサイクル業者に引き取られます。
(スラグの固形物)
最後に岩美町鉱害防止協会の事務所前で記念撮影。
親切な職員によるガイドもサイコーでした。
より多くの人がこの穴場的スポットを訪れて欲しいものです。
(岩美町鉱害防止協会)
1943年9月10日に発生した鳥取地震によって岩美鉱山の澱物堆積所の堰堤が決壊して大量の鉱泥が下流に有った住宅地を埋没させた。
これに伴い65名と言う犠牲者を出すと言う大惨事となった。
現在も遺体が収容されていない方も20名居られます。
彼らの霊を供養する為の塔がこれです。
(荒金供養塔)
これで旧岩美鉱山の探訪は終わりですが時刻は14:30。
予定では浦富海岸でのシュノーケリングだが移動時間を鑑みれば海に入れるのは15:30頃になりそうだな。