●加藤文太郎の故郷(新温泉町)を歩く
2023/7/17(月)
余部崎灯台の後は何処に行こうかと考える。
兵庫県の但馬地方と言えば日本が誇る偉大なる登山家2名の出身地でもある。
その2名とは新温泉町(旧浜坂町)出身の加藤文太郎氏&豊岡市(旧日高町)出身の植村直己氏であります。
豊岡市には植村直己冒険館なる施設も有るが此方はスルーした。
そうなれば新温泉町に建つ "加藤文太郎記念図書館" に行く事になります。
17年前に一度は訪れた施設であるが久しぶりに立ち寄ってみよう。
余部から西進して行きますがバイパスが通っていたので速やかに移動できたのは有難かった。
目的地に着いたのは16:30でした。
閉館時間が17時ならば滞在時間は30分しか取れないかも?
しかし、その危惧は無用でした。
受付で尋ねてみると閉館時刻は18時と知らされてホッとした。
(加藤文太郎記念図書館)
加藤文太郎氏(以下、加藤氏と略記)に関する資料は当館の2階に設けられた展示室にて保存&公開されていますので其方へ向かう。
此方の通路は展示室に繋がる通路で突き当りには加藤氏のレリーフが設置される。
(展示室への通路)
此方が前述のレリーフです。
山をバックにした構成となっており登山家としての凛とした顔立ちの加藤氏の風貌を垣間見る思いです。
展示室はこのレリーフの右奥に位置します。
(加藤文太郎のレリーフ)
此方のショーケースに展示されているのか加藤氏が実際に使っていた山道具。
登山靴、ピッケル、ワカン、アイゼン、スキーのシールなど。
主に厳冬期の北アルプスをメインに歩いていた彼の山行を支えた品々。
(加藤文太郎の山道具 ①)
単独行をモットーとしていた彼にとっては山行の記録を残す為のカメラ機材は必須アイテムでした。
彼が愛用したカメラの展示です。
当時はモノクロ写真でしたが彼が撮影した作品も数多く残されている様だ。
(加藤文太郎の山道具 ②)
"孤高" とは孤独で超然としているとの意味です。
作家の新田次郎さんが著した加藤氏を主人公とした作品に "孤高の人" と言うのが有ります。
私が登山を始めて初めて登った本格的な山行(八ヶ岳連峰の縦走)時に山小屋の主人から聞かされたのがこの書籍の存在&加藤文太郎の名でした。
下山後にこの書籍を読破して私もすっかり加藤氏のファンになってしまったのだ。
此方の解説板には加藤氏の生涯について述べられている。
(孤高の人 加藤文太郎)
新田次郎氏は作家になる前は気象庁の職員で富士山測候所での勤務時に加藤氏とお会いした事がある旨が記されています。
此方が新田氏が記した回想録です。
とにかく山を歩く速さは超人的だったと加藤氏の脚力に舌を巻いたそうだ。
(新田次郎の回想)
閉館時刻(18時)まで展示室を丹念に拝観してから退館。
帰り際に図書館の職員に加藤氏の墓所へのアクセスをお尋ねしたらこの様な回答が返って来ました。
"加藤文太郎さんの墓所には多くの方々お参り下さるのですが献花&お供物を置いて帰る人が多くて管理されている身内の方々が迷惑している関係で現在はそのアクセスは教えられない決まりになっています!" との旨。
私が初めて訪れた17年前ならばJR浜坂駅にも墓所へのアクセス地図が貼り出されていたのだが・・・。
その様な事情が有るならば仕方ないでしょう。
ならば自力で探すしか選択肢はございません。
図書館を後にしてからは "孤高の人の石碑" を訪れておきました。
新田次郎氏が著した作品を記念するものでしょうかな?
(孤高の人の石碑)
自分の記憶に沿って浜坂市街地を探してみたが日没も近く墓所への訪問は断念。
またいつの日か訪れる機会は有るでしょう。
疲れた身体を癒す為に浜坂の日帰り温泉浴場(松の湯)を訪れたが休業日。 (涙)
どうしても温泉に入ってから帰路に着きたかったのでR9を西進して岩井温泉へ。
湯かむり共同浴場(入浴料380円)にて寛いでサッパリした気分で帰路に着いた。
(岩井温泉 湯かむり共同浴場)
未訪に終わった加藤文太郎氏に関する場所は近いうちに計画したい。
同じ兵庫県人としても…。