マルキューと、渋谷のゴミゴミと、粗雑な会話の 隙間の空。
これでもか と重ね付けられたファンデーションと、
引き摺り歩く足に付けられた10cmヒールと、
ぶる下げられたパンパンのショッピングバックとの隙間を縫うように
霧が晴れていく。
霧だったのか、排気ガスだったのかわからないけれど、
ゴミゴミと粗雑だけを残して
隙間から覗く空が見えた。
空が、見えた。
手を伸ばして、雲をつかんでみせよう。
手のひらの中の雲が消える頃には
空が近づいているはず。
ゴミゴミは、界下。
隙間は星へ。
隙間は銀河へ。
隙間は、空間へ。
新しいものがそこで生まれる。
生まれたものを、育てよう。という
ゲームのような正気が
ここにある、という。
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