ひふみ投信でおなじみのレオスキャピタルワークス株式会社の社長の藤野英人さんの『さらば、GG資本主義』を拝読しました。

 

藤野さんを最初に知ったのはewoman主催の第14回国際女性ビジネス会議に参加した時のこと。私は当時、外資金融をリストラされ暇だったので参加をしたのですが、書籍を読んで藤野さんも社長を解任されて大変な状態だったとは、涙が出ました。

 

そこからこの本の作成を手伝われ、私を発掘してくれた記者さんのご縁などで藤野さんの会社でなんと講演をさせていただける機会もありました。2015年にシンガポールに行って、日本に戻ってきて一番驚いたことの一つにひふみ投信がお茶の間の投信に変わっていたことがあります。何せ、田舎の叔母が金融機関に勧められて買っていたほどですから。シンガポールや香港のアクティブファンドもすごいけど、ひふみ投信もすごいです。日本のネット証券や積み立ての仕組みも優れていることに痛感しました!

 

さて本題の『さらば、GG資本主義』ですが、とても共感ポイントが多く、本をたくさん折り曲げてしまいました。面白いので是非読んでください。

 

私は本書の読解も含めて最近ガラスの天井というものをハッキリと言語化できるようになりました。その正体はまさしく本書に書かれているGGだったのです。

 

男子校文化、GG文化が自身の生存戦略のために新たに椅子取りゲームに加わろうとする女性を集団で弾き出そうとしているのです。自分よりも弱い人(経験の浅い人、女性など)を見つけてきて集団でリンチしている光景を私はネット上で何度も見ました。時には安全地帯から実名顔出しをしている人を叩くのは卑怯でしかないと思うのです。

 

日本人特有の粗探し文化は終わりにし褒め文化に変えていくべきです。ゴマすりは有効なので賢い人は無益な粗探しはやめてゴマをする方がトクをします。また、本書に書かれているイケてるGGも多いのですが、若者を引き上げれは彼らが成長した時に自分も恩恵を受けます。

 

そんな時にどうすればよいのか。本書には答えが書かれています。「虎になれ!」集団で群れずに単体で生き残っている強い虎になれということです。「花輪さんって豹みたいですね。」と最近若い女性に言われたのですが、豹だと逃げ切れるかもしれないけど、ライオンや虎に単独では勝てないのでもっと修行を積まないといけないと思いました。ガラスの天井を打ち破ることができるのは女性自身だし、誰かが討ち破ればみんなが後に続くことができるから。

 

また本書には私も好きな本多静六さんの教えが書かれていました。「1/4天引き生活」をしてまとまったお金ができた後に株式などに分散して投資をする。「毎日1ページ分、文章を書く」。子供ができて自分に甘くなることもあるので煎じて飲みたいと痛感しました。

 

最後に一番強く残っている箇所。「生涯、幼稚園児の感覚で仕事を遊べ」というところ。日本にいると、学校、会社などの組織で全会一致の画一的な考え方に導かれようとされる力が強いと思います。子供をシンガポールのインター校に入れた一番の理由は語学教育以前に子供を型にはめ込みたくなかったからも大きいです。

 

「外資金融なんて君には無理だと思うよ」

「独立なんて無理だよ。再就職しなさい」

「こんなことをするのはまだ早い」

 

これは過去にGG達に言われた「クソバイス!」

彼らは私のために言ったんじゃなく、私に成功して欲しくなくて言ったんだと思う。

これらを一つでも聞いていたら、今の私はなかったと思う。

言うことを聞かなくて心から良かった。

 

さらば、GG資本主義