千葉真一がお亡くなりになりました

(千葉真一芸能活動60周年記念の時の写真)

なんてことでしょう。谷さんに続き、僕の映画人生にとって最も重要なもう一人の人物である御大(千葉真一)が亡くなってしまいました。今回の映画は完成したら仲直りのきっかけとして見てもらうつもりだったのに。非常に残念です。先ほど千葉さんの親友である僕の友人Iさんと電話して話したのですが、8月上旬にコロナにかかり、今週からはもう危篤状態だったそうです。

しかし谷さんはファンとして、千葉さんはある意味同志として映画を成功させたいと思っていたのに、運命と言うか時間は待ってくれないと改めて考えさせられます。行動を起こすのが1年遅かったか。

 

 

御大こと千葉真一と出会ったのはもう20年ぐらい前の話。当時はアメリカに住んでましたが、千葉さんもアメリカに住んでいて、偶々あるきっかけで知り合い仕事をするパートナーとなりました。当時は千葉さんも落ち目と言うかアメリカで中々成功しないでやきもきしていた時期であり、一緒にハリウッドでがんばろうと誓い合った同志みたいな関係でした。そんな中、ある企画が入り一緒に映画を作る事になった分けでその時はもう蜜月でした。しかし、映画は色々な事があり僕の会社は追い出されてしまい、千葉さんも撮影初日でクビになったりとお互い良い思いでは残らないまま、距離を置くようになってしまいました。クビになった直後に僕に直接電話してきた時の会話の内容は今でも覚えてます。

 

その後日本に戻ってきてからも、共通の友人の関係で繋がりは保たれたまま、実は千葉さんの為にいくつかボランティアしています。千葉さんの下に来たキアヌ・リーブスから映画の依頼で千葉さんの映画の台本を英訳(内容もかなり手を加えましたが)したり、と少しだけ影で活躍してました。

 

再接近したのは写真の60周年記念の時に、友人のIさんに頼まれて千葉さんの紹介映像を作った時。その後打ち上げにも呼ばれて少しだけ話す機会があったのですが、過去の事もありその時は身分を隠してました。でも気づいていたとは思います。一言だけ、「今回はありがとう」とだけ短く会話しましたが、これが最後となってしまいました。最後と分かっていればもう少し話したのですが。実際千葉さん本人とは特に確執は無かったので、仲直りと言うかお互い前向きに話せば良かったと後悔してます。ついこの間も次の映画の企画で頑健な様子を見せていただけに、人の運命は分かりませんね。

 

今作ってる映画が完成したら実はサプライズで千葉さんに見てもらおうと思っていたのですが、完成を待たずに御大に先に逝かれてしまうとは。

つくづく、時間は待ってくれない。思い立ったらどんどん行動していかないと駄目だなと思いました。

かつてどん底にいる千葉さんと知り合い、一緒にハリウッドでがんばろうと誓い合った仲だっただけにショックが大きいですね。

ご冥福をお祈りします。