団体インタビュー3日目!!

もうWordをカタカタするのにも慣れてきたような気がする事務局の佐々木です。あれ、カタカタするのはWordじゃなくてパソコンか。Surface君をカタカタして、Wordをカキカキしていきますよ!

 

では、本日ご登場いただくのは!

劇団天の河神社さんです!!

パチパチパチ〜!!



こちらも枯井戸企画さんに引き続き、2年連続ヨコハマ学生演劇フェスに出場となる団体ですね。

天の河神社さんの稽古時間にはどうしても私の都合がつかなかったため、某Y浜駅の某OYNUSの雰囲気の良いフードコートで待ち合わせしました。




 

事務局:佐々木「お久しぶりです…!」

 

主宰:鳥居さん「お~さやちゃん!」

 

佐々木「(よかったぁ覚えてもらえてたぁ…そう、何故ならOKAMI企画※1『じゃあきょうもそういうことで』で鳥居さんは音響,私は役者で共演してい(以下略))」


※1 昨日12/1(水)更新の枯井戸企画さんの団体インタビュー記事を参照ください

 


佐々木「中島さん、ほぼ初めまして…!(可愛い…!)」

 

脚本:中島さん「よろしくお願いします~(可愛い)」

 



佐々木「では早速、団体プロフィールで気になったところをお聞きしたいです(団体プロフィール掘り下げたくなりがちやなこいつ)。

 


(↓↓参考:10/21(木)更新の劇団天の河神社さんのブログ↓↓)



さて、劇団天の河神社は、

 

 

 

鳥居和真の主宰する演劇ユニット。

 

「時代はいつだって熱い奴らが動かしてきた」をキャッチコピーとして掲げ、2018年6月に旗揚げ。

 

現代の若者たちの心から消え去った、情熱的な熱さや泥臭さを描く。

 

今だからこそ届けたい、真っ直ぐな芝居をお届けします。

 

 

 

という文章の下、活動しています。



 

現代の若者の心から、情熱的な熱さや泥臭さは消え去ったと何故お考えでしょうか。

旗揚げの2018年、もしくはそれ以前に何かそう感じるきっかけがあったのでしょうか。」

 

鳥居「懐かしいです、このキャッチコピー(笑)

このキャッチコピーは、団体のホームページを立ち上げる時に中島が書いてくれました。

当時は20歳で、大学2年生でしたね。

お洒落なお芝居じゃなくて直球のお芝居がやりたかったんです。

その僕の思うパッションを良い感じに表現してくれという感じです。

 


佐々木「大学生のときに、そういうお芝居がやりたい!と思ったきっかけはありますか?」

 

鳥居「僕は大学で演劇学科に所属していました。

でも、演劇学科の子達が作るお芝居がどうも尖っているように感じていました。

静かな、論じているようなお芝居が僕にとっては面白くなかったから、僕は熱量で押すような芝居をやりはじめました。

17歳くらいから劇団扉座の横内謙介さんにちょこまかついていっていたので、横内さんのやるようなシンプルでエンターテインメント性のあるお芝居が好きなんです。

昭和の時代は恐らくそのような芝居が流行っていたピークでした。そして、1970年代後半~90年代につかこうへいさんを代表するような流れ、その後平田オリザさんに代表されるような静かな演劇が流行したように思います。

演劇をやってる人は熱い人が多いけれど、僕が大学生当時同年代の子たちが静かな演劇をやっているのを沢山見ました。

それを見てみんな同じようなことをやるのは面白くないなと思ったんです。」

 

中島「私は大学では映画学科に所属していました。

でも、映画が嫌いになっちゃったんです。

当時私が書いてたものは、優しい世界だったりファンシーだったりしたのですが、それが大学の色などとマッチングしませんでした。

脚本の授業の時に提出した脚本は、周りから『演劇っぽい』っと言われてばかり。

『気持ち悪い』『こんなのあり得ない』そんな言葉も浴びせられました。

映画学科では、リアリズムが求められていたのでしょうね。

“率直にカメラに収めること”が是とされていました。

だから、劇団天の河神社で脚本を書くようになって、

『君の選んだ道は間違ってなかったし、僕らは君の書く話が好きだから』

『君が映画から演劇に移った道は間違ってなかったよ』

と劇団員から言われたときには心に来るものがありました。」


 

佐々木「元々映画学科に入った理由は何だったのでしょうか。」

 

中島「本が書きたかったけれど、小説家は売れないといけないと思ったんです。

なんでですかね、映画ならいいかと思っていました。」

 

佐々木「あ~小説家は結構1人で作るというイメージがありますが、映画や演劇って“みんなで一つのモノをつくりあげるぞ!”という感じがあるので、そういうことかもしれないですね。」


 

佐々木「では、映画ではなく演劇の道に踏み入れてからの中島さんのことを教えてください。」

 

中島「旗揚げ公演では役者をやったのですが、鳥居くんにつるし上げられていましたね(笑)暴言を吐いたりとかではないけれど。

『おーい』という言葉を相手に投げるというのを永遠にやらさえたのを覚えています。『おーい』『聞こえない』『おーい』『聞こえない』…って(笑)」

 

鳥居「本当に怖いのは『おもしろくない』と言われることだと思っています。だから、当時へたくそだった中島には、『へたくそ』って普通に言っていました。

でも、頑張れって応援していました、オブラートに包まないだけで。」

 

中島「そのほうがちゃんと伝わるし有難かったです。だめって言ってくれる人は貴重だなと。」

 

鳥居「『お前は一番へたくそだから一番頑張らなきゃいけない』と言っていましたね。

僕は芝居が特段上手いわけじゃないけれど、舞台に立っている人は上手くいてほしいから。

その子だけ下手だと話が歪んでしまうので。

当時の中島は、魅せ方がわかってなかったんだと思います。

中島の芝居がだめなんじゃなくて、中島のことをうまく魅せられない僕の演出のスキルが足りてないというのもありましたね。

 


佐々木「ではは、どのような稽古をしていらっしゃるのでしょうか。」

 

鳥居「今はそんなに演劇初心者とやっていないので、基本的には論理的な部分で稽古しています。

“聞こえない“とかマストで必要なところは勿論伝えて、テクニカル的なダメ出しもしていますね。」

 

佐々木「天の河神社では、主宰と構成,演出を鳥居さん、脚本を中島さんが担当されています。脚本と演出が別の人、ということはよくあっても、“構成”という役職はあまり見かけないように思います。具体的にどのような仕事を担当し、何を分担されているのでしょうか。

 

鳥居「僕が“構成”としてやっているのはどんな設定にするか、どんな風に動いていくのかの土台作りですね。

構成に関しては、めちゃくちゃ研究しています。分かりやすくすることに命かけてます。

僕は中島に、膨大な量の設定とプロットを渡すんです。

それならば、僕が脚本を書けばいいんじゃないかと思われるんですが、僕は中島の書くセリフが魅力的で、お客さんにハマる部分があると知っているんです。

中島は僕が知っている同年代では、わかりやすいセリフを書く天才で、尊敬も信頼もしています。

僕が構成、そして中島にはそのキャラクターが何をしゃべるかを書いてもらっています。プロットも2人で納得するまで何度も練り直します。

今回の作品も実は練り直しては新しいものを作ってみて…という作業を繰り返した、5本目に書き上げた作品なんです。

けれど、そこまでするからこそ密度の濃いものが出来るのではないかと考えています。

1人が構成も脚本もやると、『これだ!』と盲目になってしまうけれど、他者が絡むことで問題点や改善点を指摘、発見する労力がかなり効率的にできているのではないかと。」

 

 

では、この信頼感マシマシのお二人が、互いのことをどんな人だと思っているのか、団体インタビューの目的にこのまま突入しますよ~!!


 

佐々木「鳥居さんってどんな人ですか?(ワクワク)」

 

中島「……(5秒くらい黙る)。」

 

佐々木「え、いやこんなに中島さんのこと鳥居さん褒めてたのに!

 

鳥居「俺めちゃくちゃいいこと言ったじゃん!!!

 

中島「え~~~だって思いつかないんだもん!!!ん~変わった人?」

 

鳥居「褒めてない!

 

中島「あ、稽古の組み方が上手い!」

 

佐々木「それは人柄や印象ではなくスキルの話…!

 

中島「けど彼、稽古に無駄な時間がないんですよ。

組み立て方が上手いんです。

今作ではダンスが3曲あるんですがその振付も含めて5回目の稽古で粗通ししました!

振付と音響出来るから、舞台監督と脚本の役職はできないくらい…?」

 

鳥居「照明もオペレーターなら」

 

中島「そーなんですよ!

出来ないことも、やってくれと言われたら多分できるんです。

鳥居くんは、演劇に対して愛があります

役者のこともよく見ています。

あ、これは普段から色んな人の顔色を窺ってきているからかな(笑)

友達にはなりたくないな~(笑)」


鳥居「もう!!」

 

中島「でも、彼はみんなを演劇に強制的に巻き込む人、引き込む人です。

引き込んだ人を演劇に魅了させちゃう天才です。

鳥居くんの現場に行ったら、雰囲気は基本的にいいと思います。

役者がのびのびと稽古で挑戦できる現場の雰囲気作りが上手いです。

 

鳥居「やっといいこと言ってくれた…」

 

中島「駄目なところはダメって言ってくれるのが本当にいいですね。

それってすごいことで。

今鳥居くんと一緒にやれば私自身の向上にもなるので、彼と私の化学反応が楽しみなんです。

この間の本公演※2で本性出してきたように思いました。

こんなこともできるんだ~って。

彼、語りたがりなので一緒に舞台観に行くか飲みに行けばどんな人かわかるんじゃないですかね!

もっと端的に喋れるだろうに、彼の話は2/3ぐらいしか内容が頭に入ってこないですね!(笑)」

※2 劇団天の河神社が6月にスタジオHIKARIで行った公演

 


鳥居「中島は、変な人ですね。

この見た目通り、可愛らしくて独特のキャラクターを持っています。

間違ってても思ったことを言うタイプで、表裏あることが大嫌い。

つい最近では、彼女のキャラクター性のあるお芝居がウケるようになったなぁと思っています。

 

中島が役をやるときは、どの作品も中島だけれど、その作品のキャラクターになってるところが不思議で魅力的です。

それは役作りをしっかりしてるからなのかなと思います。

俳優って役になりきるか、のっとるかの2種類あると思っていて。

僕は自分という範囲の中で台本のキャラクターをやるやりかた、後者の方が好みなんです。

中島は、キャラクターの心が分からないと中島の心も動かないという点で、とてもリアルな芝居をします。

なりきる方だと、“○○を演じようとしている中島”にしかならず、それ以上に行けない感じがあります。

あと、究極に脚本の駄目出しを求めてくるんです。だから僕も駄目出しをひねり出してて…」

 

中島「え!?そうなの!?」

 

鳥居「2,3個の駄目出しだと『他は~???』って聞いてくるのに、甘えん坊のところもあるので『もっと褒めて~~』とも言ってきますね」

 

 

さあてそろそろ読者の方もお判りでしょうか。芝居へのアツイ気持ちもバシバシ感じるのですが、もう、ほんとに、某浜駅の雰囲気がいいとはいえ某OYNUSのフードコートですよ??おあついおあつい

過去の天の河神社さんのブログを読み返してからインタビューに向かったのですが、ブログの端々から感じていたものを直射された感じでしたね。うんうん、内から見ても外から見てもあつい団体ということが分かったからインタビューした甲斐があるってもんだ!

そしておあついとこだけでなくアツイところもお伝えしたかったので、1時間のインタビューほぼノーカットでお届けしております!!もうすぐ5000字!!!長いの嫌な方ごめんなさい!!!

 


では最後に、今回の作品のことを伺ってみましょう。

 


鳥居「今持っている能力で出来る、つかこうへい芝居の表現を封じた作品です。

昨年のヨコハマ学生演劇フェスに出した作品は、2021年6月の本公演の予行練習だったんです。ダンボールを舞台上に沢山置いてみて、モノがあったらどうなるのかを試しました。

その時と比べて今は、尖ってる部分が変わったというか、誰が見ても面白いようにお客さんが楽しめる方向にシフトチェンジした感じです。

『愛してる』って言葉に意味があるのではなくて、好きだから『愛してる』みたいな。

難しいことではなく、率直に受け取ってもらえればなと思います。

今回、ちょっとあれ?と思うことが出てくるかもしれません。

いつもより詰め込んでるなと思うところがあるかもしれません。

ですが、天の河神社が面白くなくなったわけではありません。

来年も公演をやるのでそれに期待を持っていて欲しいです。

今回見ると来年たのしくなると思います。

絶対に面白いので期待しておいてください!

そして、天の河の芝居はつか芝居ではありません。

鳥居のオリジナルを探しているところです。

疾走感のある作品をお届けします。

生まれ変わった天の河神社を観に来てください!!

 

 

鳥居さんの演劇に対するガッツは凄まじいです。そして、中島さんの演劇大好きっぷりも物凄いです。

珈琲片手だったのですが、日本酒でも抱えて喋りたいくらいの気分でした。

 

天の河神社さんの過去のブログも是非読み返してみてください!

 

さてさて!!仕舞いの時間です!!!もうずっと書き続けてお腹も空きました!!私はこのブログが書き終わらなくて所属劇団の活動に遅刻していく真っ最中!良い子は真似しちゃダメぜったい!!実はこの天の河神社さんのブログを書いている最中に、劇団一向聴さんの団体インタビューをZoomでしました!これまたびっくり一向聴さんのインタビュー記事は明日公開!…落ち着こうと思います。わあ。とても楽しいインタビューの時間だったので、書くの楽しみだなあ。あれま、なんだか陰鬱な感じのテンションに一気に見えますね、ビックリマークを使わないと。そーんなことはないので、楽しんで明日も頑張っていきますね~!!!さよなら今日の自分、頑張れ明日の自分!!またお会いしましょう!