こんにちは。ひまじん企画主催の石川はるかです。
今週のブログテーマは「稽古場」。
まずは、私の好きな稽古場について書こうかな。
ひまじん企画では、基本的には私が演出の役割を担っています。
私の目指す稽古場は、「演出家と役者、その他セクションが対等の関係であること」。「俺についてこい!」タイプの演出家もかっこいいなあと思う反面、私のやり方はそうではありません。私自身が自分以外の要素を面白がりたいタイプの人間なので、基本的にはいつも役者さんからもらいます。「それ、いいね!」から入ります。あまりにも「いいね」言いすぎて「NGあったら言ってよ⁈」と役者さんを不安にさせてしまうことも多々…。それでも、役者さんからもらったものを増幅させて作ることに楽しみを見出しています。演出からのオーダーの前に、役者さんにお芝居でオーダーを出してもらう。そんな双方向のコミュニケーションが起こる稽古場は、いい(楽しい)稽古場だなあと思います。
言ってしまえば他力本願ですけどね。幸い今まで参加してくれた役者さんはオーダーが得意な方が多かったので、たくさん助けられてきました。自分の作る稽古場はやはり、役者さんありきだなあと思います。それでも「はるかちゃんの演出は〇〇」なんて言われてしまうので、私のカラーみたいなものもどこかには入っているんでしょうけれど。
他団体に役者として参加するときも、自分から演出家さんに提案できるような役者を目指しています。自分のオーダーを面白がってくれる演出家さんに出会うと、やっぱり嬉しいし楽しいです。
何度か書いた通り、今回は2人芝居です。演者のうち片方は私で、戯曲の作者でもあります。
今回の稽古場に関して言えば、演出家というものは存在しません。相方の鮫嶋さん(団体メンバーではなくゲストです)と2人で、ただただ戯曲を読んでいます。あんまりディスカッションとかもしません。動き決めたり、演出効果のアイデア出し合ったりするくらいかな。あとはただただ反復稽古です。指揮を取る人間がいないので、休憩とかもなんとなく入ります。雑談もいっぱいします。びっくりするくらいゆるい稽古場です。(やばい、真面目にやってないみたいな感じになっちゃった)
ダメ出しも打ち合わせもほとんどないのになんとなく芝居や表現に変化が出るのは、芝居におけるお互いのオーダー、コミュニケーションが上手くいってるからなのかな、なんて思います。意外と理想の稽古場に近いのかも。
私は稽古場で緊張するのは好きではないので、今はなかなか居心地がいいです。あ、もちろん、真面目に作ってますよ。でも、そんな遊びみたいな作業があっても面白いんじゃないかな、と思ったのでした。