ヨコハマぽるとカップ①~横浜なワケ~
※今回は写真少なめ、活字多めです。
横浜と横浜FCを愛する皆さまこんにちは、ホームタウン担当です。
今日は、来る12月10日に開催される、横浜FC主催の精神障がい者フットサル大会、
『横浜FCヨコハマぽるとカップ』
についてふれたいと思います。
なぜ、精神障がい者とフットサル?
なぜ、横浜で?
なぜ、横浜FCホームタウンプロジェクトで?
今日はこんなところから、私自身による振り返りも含めて、サッカーというスポーツと横浜FCについて、皆さんにもちょっと深イイ話題になればと思っています
―そもそも、なぜフットサル(サッカー)なのか?―
フットサルはシンプルです。
仲間と共に相手ゴールにボールを何回蹴りこめるか。
たったそれだけです。
もうひとつ、大きな特長として、ボールを扱うテクニックの他に、パスを回すためのコミュニケーションが加わります。
ここで言う「コミュニケーション」とは、ピッチ内で呼び合うこと、ピッチ外でチームとしてお互いの考えを発しあうことも含まれます。
つまり、フットサルを通じて、体を動かすことによる運動不足の解消、精神的ストレスの発散、生活習慣を改善するといった作業療法の面と、
他者とのコミュニケーションをとることによる社会化、精神疾患の回復促進をすることができるのです。
―日本での発祥は・・・?―
上記の、フットサルが持つ特性にいち早く着目し、地域での活動をスタートさせたのが、大阪にある新阿武山病院 の院長・岡村先生です。
自らも大のサッカーフリークである岡村先生は、日本でもまだ例の無い取り組みである、精神障がい者の当事者によるフットサルチームを立ち上げます。
そして、同じような境遇のメンバーによるフットサル大会を企画・実施し、2007年からJリーグ・ガンバ大阪
の支援を受け、国内での先駆者として精神保健の世界でも話題となりました。
その大阪での大会(『ガンバ大阪スカンビオカップ
』と命名)の話を聞きつけ、岡村先生による大会レポート(研究発表??)に触れ、
その秘められた可能性に思いを募らせていったのが、現在の「ヨコハマぽるとカップ実行委員会」のメンバー達だったのでした。
(2010年度Jリーグホームタウングループセッション@ガンバ大阪にて、撮影)
―ぜひ、横浜で―
大阪での取り組みに触発されたのは、
戸塚区の作業所で施設長を務めるYさん、
神奈川区役所職員のYさんとFさん、
戸塚区役所職員のNさんとUさん
をはじめとした、市内の近隣同士でつながりのある精神保健福祉界の方々でした。
「自分たちの手で、横浜でも精神障がい者のフットサルを盛り上げよう」
それは即ち、横浜市内にいる、障がいと共に暮らしている市民のために、横浜で暮らす喜び、サッカーを通じた新しい出会いと可能性を発見してほしい、という思いの強さから発生したモチベーションでもありました。
大阪での大会名「スカンビオ」はイタリア語で『交流』を意味しています。
そこで、「横浜らしさ」をだすために提案された大会名は、同じくイタリア語で「港」を意味する「ぽると(port)」を冠した名称が掲げられることになりました。
時は2008年、
ここから「ヨコハマぽるとカップ」の歴史がスタートすることとなりました・・・
―ヨコハマなら、横浜FCと共に―
しかしながら、大阪と異なるのは、確たるリーダーがいるわけでもなく、母体となるチームが存在するわけでもない、ぽると。
第一回目の大会には実行委員会のメンバーが関わる団体やつながりのあるチームが参加し、大会の開催は目処が立ちつつも、こと「継続していく」には、参加することの魅力や、そのバックボーンとなるものが必要・・・
そう考えた実行委員会のメンバーがとったのは、横浜をホームタウンとするJリーグクラブ・横浜FC に直談判に行く、というものでした。
・・・と書くとちょっと乱暴な感じですが、、、これには明確な理由があり、
実行委員会の中心メンバーとなっていた戸塚区のYさんは、横浜FC創設以来のクラブメンバー
(創設当時は「ソシオ会員」)でもあり、それまでも施設に通うメンバーと共に熱心に三ツ沢に通っていたサポーターでもありました。
さらに、他のJクラブでも少ない施策、障害者手帳をもつ障害者に対する「特別割引チケット」制 を長く採用し、いわゆるハンデをもつ市民にとって敷居を低くしてスタジアムの門を開いている横浜FCのことを、もっと多くの人に知ってほしい、という思いで当時クラブメンバー担当を務めていた現ホームタウン担当の元へ、大会への協力のご提案にやってきました。
ただ、横浜FCとしても、二つ返事でと言えるだけの、ノウハウを持つわけでもなく、資金的な後ろ盾を持つわけでもなく、
かといって断る理由が明確にあるわけでもなく・・・ 正直言って、どのような距離感を持てばいいのか迷うところもありました。
いろいろと検討した結果、最終的にはクラブとして
・クラブメンバーであるYさんを始めとした、「ぽるとカップ実行委員会」が実働にあたってのサポートをしてくれるなら
・「障害者特別割引制度」を普及させて、一人でも多くの市民に横浜FCのホームゲームに観戦に来てくれるようになってほしいよね
・まずはチャレンジしてみるのが横浜FCでしょう
・・・という一見、打算と下心オイオイから、「協力」をさせていただくことになった横浜FC。
とはいえ、横浜FCにとって、当時もそして現在でも最大の価値があることは、
横浜FCを物心から支えるクラブメンバーの方が、市民の日常の中で継続的な活動を進める「ホームタウンプロジェクト」の新しい展開を、我々に提案していただいたこと
その一点に尽きるのです。
手作りの大会。まさしくこの一言に集約されるのが、ぽるとカップの精神。
ここで、パート②に続きます。 ※しかも、不定期で・・・
∑(゚Д゚)エェー!!
ホームタウン担当・A