四季養生における秋の”養収”
 
 
季節は彼岸明けを迎え、これからは1年間で最も過ごしやすい時候の到来になります。
 
秋は太陽暦8月上旬の真夏の暑気のピーク時期の立秋から、11月上旬の立冬までの晩秋から冬への入り口へさしかかる時候であり、
1年間の成果を心身感覚と生活のすべてで実感できる時期です。
 
これからの時期 秋分~寒露までは、初夏の立夏(最低気温16度~最高気温25度)とほぼ同じになり、
 
年に2回行える「心身への自信と拠り所感覚」の構築時期になり、
 
「立夏~夏至」が”陽” これからの「秋分~立冬」までが”陰”に向けた免疫力の高くなるための身体づくり期間となります。
 
温度変化では、
 
立秋(最低気温28・30度~最高気温36・37度)
処暑(最低気温28度~29度 最高気温34度~35度)
白露(最低気温23度~最高気温30度)
秋分(最低気温22度~最高気温28度)
寒露(最低気温16度~最高気温25度)
霜降(最低気温13度~最高気温22度)
立冬(最低気温11度~最高気温20度)

3か月間で立秋(最低気温28・30度~最高気温36・37度)から立冬(最低気温11度~最高気温20度)までで、
温度気温差では最低気温、最高気温とも15~16度下落します。
 
11月上旬の立冬から、4月上旬の清明までの5か月間は、立冬を過ぎてからは「気温は下がることはあっても上がることはない」時候です。
 
立冬の(最低気温11度~最高気温20度)は、春4月上旬の清明とほぼ同じで、春から始まった質の良い身体づくりの「養生」から、
 
夏の「養長」を経て、秋の「養収」を受けて冬の「養蔵」へ向けて、生命力を高め、
 
1年間の実りの秋、免疫力を高め冬型の体質にしていくことが大事です。
 
歴史長き、心身活性法の実践と理論での「四季養生」では、
 
冬でしっかりと寒気から身体を守り、温暖になっていく春から積極的に動き始め、温暖な春を過ぎてから、
 
気温が1年間で最も高くなった夏で「血液循環」がよくなり、「体温上昇」が図られ、質の良い運動効果で、新陳代謝が高まり、
発汗作用が向上することで、体内の古い水分が新しい水分と入れ替わり、老廃物も体外へ排出されていきます。
 
全身運動の効果では、初夏からの質の高い呼吸運動の成果で、鼻、喉共に息の流れは良くなり、秋冬で塞がりやすくなるもの(痰)も起こらず、快適な呼吸感覚を実感出来て、
 
皮膚の開きを良くなることで、皮膚呼吸の力も向上し、発汗作用の効果のひとつでもある、
 
皮膚の細胞も古いものと新しいものと交換され、皮脂も体外へ流れ、皮膚の質も良くなります。
 
そこで、この秋の立秋から始まり、1か月半が経った秋の半ばの秋分を迎え、1か月半後の立冬へ向けて、
気温が下がり、皮膚がしっかりと閉じ始め、筋肉繊維が収縮していくことで筋力向上になり、
 
持久性のある全面的な体力増強を行えます。
 
そして空気中にある水分が少なくなっていき(乾燥化) 酸素の質は水分の多かった夏(高温多湿)よりも、良くなり、
 
意識呼吸法の成果で脳に酸素が吸気で行き届き、肺機能も強くなり、
 
呼気量も大きくさせられることで、脳の感覚も冴え、反射と反応もよくなります。
 
そこで全身の心身感覚は心地よく快適な実感を具体的に実感することで、ご自身での養生の「実りの秋」でもある成果を得て、
 
直感から起こる、心強さが「気分や気持ち」にいいかたちで作用して、安心や信頼の実感を「拠り所」にしていくことが出来て、ここから冬へ向けて継続して行うことで、
 
冬に起こりやすい「身体への心配」「病気への恐れ」などの「世間に広まる不安意識」から、
 
ご自身や、一緒に行う共同体は、「心身の健全さ」に意識を置き、世間の不安や傾向などの風潮から「意識を守る:意守」がしっかりと行えます。
 
特に今年は、新元号の「令和元年」を迎えましたが、戦後74年の経った「旧時代型レジーム」の問題が多く起こることが予測できるので、
 
今年の締めくくりを迎える下半期の10月から、日本社会には多くの心配や不安要素の広がることも意識に置いて、
 
しっかりと、私達の太極拳、健身気功、武術系運動で心身の活性化を以て、明るくいいかたちで活動を楽しく行って参ります。