緑

毎週日曜日の午前は朝9:30~河川敷で野外太極拳の練習を行っています。

春夏秋冬1年間の季節の変化を野外の空気の質で知り、真冬の寒気の到来の時期には、

呼吸機能強化、体温を上昇させることにより、冬に起こりやすい病気疾患の多くを予防するための、

意識的な体育運動を太極拳や健身気功のルーツ導引術などで活性化を図り、

これからはより活気や活力を高める活動へ重点を置いていきます。


昨日は朝の8時半ぐらいはまだ明るさがあり、9時を過ぎても天気予報の雨マークがあっても曇り空でした。

いつもより少し早めに出て練習場へ向かったところ、

だんだん空模様が怪しくなって来て、風がいきなり強くなりました。

それから雨がパラパラ落ちて来て台風並みの風が吹いてきました。


私は、松田優作さんではないですが、「なんじゃ、こりゃ」と思い、河川敷へ急ぎました。

そうして皆さんも同じようにやって来て、

では一応、雨降りが来るまではやってみましょう、と、

導引術の動作を行い始めて、5回ほど行ったら、

黒い雲に全体が覆われて、雨がいきなり降ってきました。


そして、いかりや長介さんでもないですが、「だめだ、こりゃ」とすぐ様に中止して、

近くの喫茶店で、皆さんと雨が落ち着くまで、再来週に出発の上海研修での予定をお話ししたりして雨宿りをしました。

たまには、こういうイレギュラーがあるのも面白いものです。


そして昼食を取って、午後の練習場へ行こうと12時45分ほどで外へ出たら、

今度はまた更にもっと強烈な雨と風が吹き付けて来て大変でした。

あまりにも凄い風だったのですが、

こういう場合に私は吹き付けてくる風に向かって独り「負けてたまるか、この野郎ぅ~!!」とつぶやきながら突進しました。

凄まじい音が響いて、強烈に吹き付けてくる強風対策の時は、これが一番効果的です(笑)


体育館に一番乗りで着いて、中に入ればもう安心なので、

こういうこともあって体育館というのは、とても好きな場所です。

屋外は強風で凄い音がしていましたが、

ゆっくりストレッチなどの柔軟体操をしながら、

この雨と風の中でもやってきた皆さんと雑談しながら、ゆっくり寛いでいました。

3時近くになると晴れ間が広がり、

太陽の日が差して来て明るくなりました。


練習では、武術基本功に武術用法での練習を一緒に行い、

各自で長拳や八卦掌、器械などを練習しました。

体育館の中は活気に溢れて、今までやってきたように、とても好きな空間です。


帰り際には風も止んで、

南風に包まれて快適な感覚でした。

何か不思議な出来事の1日でした。


「何だったんだろう、あの天気・・・」

ここ数年の日本には「何だったんだろう、あの〇〇・・・」が多過ぎる気がします。


しかしながら、この現代日本社会には常に問題が多々起こりやすい社会環境になっていますが、

私には武術があって、

5年前の震災が起きた時もそうでしたが、世の中に何があってでも、

いつも安堵感を心身の内側から作り出せるものを得られたのは、

こうして長く武術活動を行ってきた賜物だと実感します。


横浜へ活動拠点を移して、ちょうど満15年。

太極拳と健身気功の活動は開始2年ほどで安定期に入りましたが、

武術班:武術隊の活動は若者達の進学や就職活動などで、

常に出入りが激しく、安定感がなかったのですが、

一年発起した2011年からの「発展5ヵ年計画」で行った活動では、こうして振り返ると、

地道な積み重ねこそが一番重要だったことを感じます。


お陰様で、ようやく黎明期から発展期へ移行している実感をリアルタイムで感じます。

これからも、皆さんの「武術の夢」の実現にお手伝いできるように精進していきたい、

そんなことを感じました。

「嵐は必ず遠ざかり、その後には必ず晴れる」

人生もまた然り。


人間誰でもできることを謙虚にコツコツと行っていく、

それを昨日一日に学びました。


井伏鱒二の詩。

この杯を受けてくれ、どうぞなみなみ注がしておくれ、

花に嵐のたとえもあるぞ「さよなら」だけが人生だ。


昨日の不思議な雨雲たちよ、サヨウナラ。