白梅

昨日は節分、今日は立春。

立春~雨水 正月節 卦象は「泰」。

あちらこちらで、目映い梅の開花が始まりました。


日本の二十四節季は国立天文台が毎年に太陽暦と太陰暦の時差を計算し、カレンダーでの月日を定めています。

その立春の日を今日に迎え、伝統中国の暦では今週の日曜日が、この1年間で十二個の月が現れては消えてを繰り返し、月が消えて真っ暗になる大晦日で、次の日の新月からが、

月を正す:リセットして、それが春節で正月元日です。


本当の新春がこれからスタートします。

この時期からは、冬至から数えて1ヵ月半が経ち、太陽の陽射しが力を取り戻し、

天:太陽の働きに地が応じて動き出し通じ始め、天地:陰陽の気脈が通じ、

地上の万物が活動を開始し始めます。

つまりは「天」と「地」の「気」が動く時候です。

この半月前の大寒からの気温は、曇り空だと0~6℃、晴れても3~10℃ぐらいで気温は下がることはあっても上がることがなかった時期でしたが、

これからは、ようやく最高気温、最低気温とも上がる時期へ入ります。


そして、真冬の寒気と春の暖かい気が、交互に一進一退を繰り返し、

だんだんと暖かな気が力強くなっていくようになり、安泰の意味での「泰:たい」という時候が訪れます。

その特徴としては「小往き 大来たる」といい、小人たちには力がなく、大きな力を持ち蓄えた者たちこそが、活躍できる可能性を感じていく時候です。

今年を迎えた日本は、今大きな世の中のシステムの変化にあり、

多くのメディアにある報道にも関係している実感を、私は歴史的に数百年に1度ぐらいにしか起らない、初めて見る現象をリアルタイムで感じています。

(この1ヶ月半先の春分までは、歴史的な世の中のドタバタ劇が見られると思います)


この万物を浄化する、清らかな厳寒の自然の気:エネルギーに天地人のすべてが晒され、

邪気を持つ小人:愚か者たちは去り、大自然のはたらきと共に正しき王道を歩める「大人:賢者」たちが、その後に動き出す地気上昇と共に「気運:運気」を動かせるようになります。

「気:天気の気、空気の気、気分という意味での心の働き」での、

「気」の「運:運び、運ばれる」を開き、幸運にも繋がっていく「エッセンス:精」を引き寄せる、それが「内神:精神」

その「精・気・神」の「三華」の充実を、この冬、立冬から立春までに準備し得た方々へのメッセージとエールを込めて、

互いに「開運招福」と呼ばれる文言を共に「気の合う」者同士でやりとりをし合い、これから始まる「春」そして「夏、秋、冬」への自然の道理を想う気持ちから、こうした文化が長い歴史を経て構築されました。

血気といわれるエネルギー貯蔵庫にあたる肝臓の気を高め、活力をどんどんと強く引き出していく功法が生きてきます。


そして、道家功法での考え方にあるのは、

立春:明鏡高懸 守定黄庭

「明鏡高懸」は精神面のことで、明るい日差しを受けて、鏡に映る自身を映し見て、この春から始まる1年のスタートでの世の中、人々の多くの発展や繁栄を願い、それを高く掲げる。

そういった意味を持ちます。 

「守定黄庭」は肉体内面の感覚のことで、

「黄は中央の色,庭とは四方の中心である.つまり外には「天中,人中,地中」、内には「上丹田:脳中、中丹田:心中、下丹田:脾中」を守り定めて、確固たる精神と肉体を安定させることをいいます。

そして「脾は黄庭の宮」といい。

精・気・神の収まる神室,そこが「下丹田」場所としては、第2の脳と呼ばれる小腸の中心付近に意識が守られる聖域にあたる「意守」の感覚を大事にして、

その意識感覚が、これから始まる「春」そして「夏・秋・冬」の標準となる、

自分自身の快活な「意識基準」を完成させることができます。


今年もまた、皆さんの素晴らしい1年の始まりと、その「祈念」からの達成を「ご幸運」を願っております。