
私が1982年、13歳からの本格的な武術生活を始めてから、今年で33年。
1985年に上海を訪れてから、中国との往来を行うようになって30周年。
こうして長い時間にずっと携わっていると、10数年に何回かは大きなひと区切りを感じられる年がありました。
今年2015年の晩秋、初冬を迎えて、これまで横浜で活動を始めてからの大きな到達感を得られました。
こういう感覚は、東京で活動していた時にはなかった感覚で、これも今の土地の産土神が応援してくれているのな、という気がしました。
昨日は朝の野外太極拳ではとても清清しい青空の下で、楽しくのびのびと行えました。
太極拳では国際標準化された「中国武術段位制 太極拳」を一、二、三段の単練、対練をこなせるようになり、四段~の自選套路として龍身蛇形太極拳を取り込み、今年のシンガポール大会で実績を積むことが出来て、
これからの太極拳の練習活動にも目標設定がしやすくなり、私たちの活動標準で統一教程がまとまったことは非常に有り難いと思います。
午後の武術班では、太極拳三段教程での自選套路の太極剣16式を行い、中国武術段位制套路の短棍、
武術基本功では、長拳の動作だけでなく、短打で身体を温めるための練習、散手攻防技術で突き蹴りの動作への応用練習を行い、そしてそれぞれに刀術や今年の大会がひと段落したので、高難度動作を取り込んだ自選長拳での練習活動を行いました。
武術班での活動での標準で中国武術段位制での統一教程では、長拳、短棍、剣術の3種類が行えるようになり、
今年で私たちの活動で、最新の中国本場での中国武術専門学校と同じ教程内容で進められることが完成しました。
最初は指導に行っているスポーツクラブでのプログラム教程を完成させて、クラブからの協力体制で大きく展開をする予定だったのでしたが、
支配人とマネージャーが人事異動と退職があって、途中で頓挫することがあって、
また単独、武術院の活動で完成させることになりました。
もうフィットネス業界も19年間仕事をしていて、こういうことはもう慣れている自分がおかしいと思います。
(※フィットネス業界は基本的にアメリカ式システムなので、事業の途中放棄とかは結構普通です)
思えば、自分が横浜市港北区に来る理由になったクラブの運営会社の毎日スポーツ企画の倒産が1回、そして次に移った会社のフィットネス・ライクの倒産で2回め、
フリーになってからスポーツクラブ、トリムとルネサンスの合併でややこしい人事問題に巻き込まれることが1回、エグザスの買収でまたややこしい人事に振り回されることで2回目、
スポーツクラブの廃館を2回。
今感じるのは、今現在での企業というのは以前のような安泰したものはなく、常に流動していて繁華街の飲食店やコンビ二エンスストアのような競争の中にさらされていて、
経営で躓くと、たとえ自分の仕事が良好であっても否応なしに巻き込まれるようになります。
おそらく、それはどの企業も同じで、日本国民1億2700万人で少子高齢化社会という年配者が多くなり過ぎて行政も対応が困難な時代を創った日本という国の現状を感じます。
そういうこともたくさんの経験があって、今の活動を行う中で、
私の理想では「誰もが仲良く楽しく、いつも活動している」「不自由な日本社会の中にでも、我々の活動の中ではいつも自由な世界空間になっている」「日本社会にありがちな、可能を不可能にさせる仕切りが大好きで能力無き老害は存在できない」
※何故にそうするかは、
「誰もが深層心理に人間不信のある中で、いつも活動している」「不自由な日本社会の中で、タブーが多く自由の無い世界空間になっている」「日本社会によくある、上意下達が絶対の仕切りが大好きで能力無き老害連中の天国になっている」
とにかく、これらが嫌いだからです(笑)
この3つの意識重視は、とても大切だと思います。
そして、やはりここまで来るには、結構大変で「中国武術段位制」の導入を開始したら、段位認定で日本のある組織からの妨害工作を受けたり、活動を始めた地域で地元の協会でも利権争いをしていて人間関係が面倒だったことも沢山経験しました。
そういうことも含めて、本場のスタイルをダイレクトに武術だけでなく、太極拳、健身気功をどんどん多く導入して普及活動につなげて、
それに日本国内には、やはり「資格・ライセンス・肩書き」の大好きな傾向や風潮があることで、これも教え子達の仕事でのステイタス・アップのために、特訓して本場の国際大会でダイレクトに勝負を挑んでやってきました。
特にこの3年間は「モデル事業」スタイルの完成を目指し、単独自分達だけで頑張ってやってきました。
日本人が本場中国に入る大変さ、日本に帰ってきて本場スタイルをやると「日本式ではないのは評価対象にならない」
という島国根性での浅薄な拝金主義のインチキ茶人のような人から、無意味な嫌味の言葉を言われたり、
いろいろと大変でした。
でも今は、こうして「中国武術段位制」での日本の普及単位(組織)での認定を受け、伝統華侘五禽戯の日本支部、武術や太極拳、健身気功の研修や特訓拠点で復旦大学武術協会の強力なサポートがあり、
そして地元の地域の皆さんからも楽しんで気軽に活動へ参加して下さるようになりました。
思うに競技ばかりでなく、地域振興活動を重視し、健身養生、そしてフィットネスでの仕事をうまく取り合わせてまとめられることが出来て本当に良かったと思います。
やはり悔しさや苦しさを乗り越えてこそ、本当の楽しみや自由を得られるように感じています。
来年は更に、こうして頑張って下さる皆さんのレベルアップや、武術院の活動を通じて、
何かしら皆さん各々の生活のライフスタイルに応用して取り込んでもらって、
仕事にも活かせたり、そんな全体での様々な質を上げていく年にしたい、と思っています。