河川敷で


ちょうど1ヶ月前にあった国連創設70周年でのシンポジウムが開かれ、この1ヶ月間の国際情勢はダイナミックに動いた印象を持っています。

この1週間ほどでも中国の習近平国家主席が英国訪問しエリザベス女王との面会、その後はドイツメルケル首相の中国訪問、現在は日中韓首脳会談が行われています。

ロシアもアサド大統領の訪問があり、この短い期間でも新たな常任理事国ペースでの影響ある国連関係の動きになった感じを受けています。

私自身の人生で生きて来た立場というのは、中国がとても身近で「いつも中国があった」という感覚です。

思い起こせば1980年代の中国は文化大革命からの開放から伸びやかな感じを受け、1990年代は少しずつ物質的な豊かさを追求し始め、

2000年代に上海APECをきっかけに欧米式資本主義を取り込んだ自由主義経済を走り始め、2010年代以降は国際資本主義経済を牽引する原動力になり、

今は新たな国際秩序の中心になりつつあります。

昨日11月1日は日中韓首脳会談が始まっただけでなく、先月半ば頃から日本政府与党関係者が中国訪問を開始し昨日は経済団体の有力者200人が北京を訪れました。

ちょうど昨年の今頃が北京APECがあり、おそらく政財界側の影響で起こった日本国内での中国へのネガティブ・キャンペーンがピークに達していた時期でした。

いつしか私自身の立場も時間が経つごとに、中国との関係者との付き合いのステイタスも変わり、自然的な民間文化交流の一環を行うようになりました。

そうしたこともあって昨年は3度の上海訪問を行い、未来志向での交流活動の一歩を踏み出し、こうして時間が経って、直感的な本能で動いたアクションでしたが、とても良かったな、と実感をしています。

今後は日本国内での世論でも政財界からも逆に好感を持つようになり、経済も文化交流も盛んになっていくと思います。

私たちもそんな中で長く深く行ってきた交流活動にもチャンスが多く出てくると思います。

何かしらふと、そんな時に自分がよく行うのは古代からの日本と中国との繋がりを歴史的な長い変遷を辿ることを行っています。

そうして調べていくうちに朝鮮半島との歴史も必然的に繋がることで、長い歴史の流れを追うごとに止まらなくなってしまうことがよくあります。

ここ1週間はそんな感じで、あまりにも行い過ぎた結果、

今の頭の中は1800年前の三国史の時代の激しい戦いや動乱での出来事に想いを馳せて、政治家的な思考が片方で動き、

もう片方で「日本昔話し」の世界での、とてものんびりとした空間との狭間で複雑な心境になることがよくあります(笑)

しかし長い歴史の中で感じるのは、やはり中国大陸では常に戦いや動乱の中で歴史が動き、

時代によって生き延びるために古代中国人は移動し続け、朝鮮半島、そして日本へと辿り着き、共に新しい時代を築いてきた2000年間だったことを感じます。

この200年間は今までにない西洋諸国との融合が起こり、今はその次世代へと世界が動いています。

今や、若い世代の静かな反乱や、年配世代の方々が持つ将来への心配事の数々、そして中年世代でその間の中に挟まれた私たちの世代の持つ漠然とした状態の感覚を思います。

そうした日本国内での同じ空間にある一人の自分がいて、

もう一つ伝統中国文化でもある不老長生の功法でもある武芸や養生を修得し、中国的な発想を持つ自分がいて、

古代中国人が戦いから逃れ、海を越えて日本へ辿り着き、水と緑豊かなパラダイスの地でおとなしい古代日本人たちと出会って渡来人として根を下ろして安心して一緒に協力しての生活を営んだであろうという歴史に思いを馳せます。

そして、この今の日本が世の中の西洋文明重視でやってきた時代から、新時代の東洋重視へ転換する間際で一般的には不安定な感覚を持っている現代日本社会にと大きなチャンスに感じている自分がいます。

今までには時に激しく、常に相互が仲良くあって欲しいという陰陽感覚でのバランスを取ろうと考えたために、日本側に立てば中国側から、そして中国側に立つと日本側からも批判され、

時代や世相に翻弄させられ一人必死に立ち回った頃を少し懐かしく感じ、

今は、ゆっくり静かに新時代が動くのを見つめています。