日本の武士道の根幹となった儒学には「四書」(論語・孟子・大學・中庸)とあり、「大學」は儒教の政治思想の根幹をきわめて要領よくまとめてあるものです。

この大學の要領には、

人は己を修め、学問をもって己の明徳を明らかにし、これを天下国家に明らかにする政治原論、政治哲学を説いた書物です。

大學の内容は三綱領、八条目に集約され、三綱領は、

「明徳を明らかにするに在り」

「民に親しむに在り」

「至善に止するに在り」

を重要視しています。

そして、八条目は、

古の明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、先づ其の国を治む。

其の国を治めんと欲する者は、先づ其の家を斉う。

其の家を斉えんと欲する者は、先づ其の身を脩む。

其の身を脩めんと欲する者は、先づ其の心を正す。

其の心を正さんと欲する者は、先づ其の意を誠にす。

其の意を誠にせんと欲する者は、先づ其の知を致す。

知を致すは物を格すに在り。

これを「治国平天下」「修身斉家」「誠意正心」「格物致知」と考えます。


戦後70年、世界は新時代を迎え、現在リアルタイムで日々の眼にする多くの事象の中で、

大きな変化を我が国「日本」は迎えています。


私たちが知るように、今までに何故「日本」がおかしいのか、

何故に「人」はおかしくなったのか、

それは「大學」が教えてくれると思います。


ちなみに「二宮金次郎・尊徳」が薪を背負い読み解いて学んでいた書物が「大學」です。