

日本における「中国武術」「武術:Wushu」は様々で、やはり日本も2000有余年ある長き歴史の変遷の中で仏道にもある多くの流派、分派があることで、その考え方や方法にも意識が異なっていくことがあるように感じます。
私の修めた中国武術系技法は系列として上海武術名家の「徐文忠」老師の門下の一流派になります。
そして学んだ中国武術理論は蔡龍雲老師の武学が大きな比重を占めています。
「16:08~」 蔡龍雲老師
武術名家 百傑
今、蔡龍雲老師は「1928年生まれ」で87歳で健在ですが、最近多くの老師の皆様の訃報を聞くようになり、時間の経つ宿命を感じることが多々あります。
蔡老師は戦時中に日本軍による上海での占領政策を憎んでいて、今でも日本人のことを好きではなく、何かしら避ける傾向があって、お会いする機会は何度かありましたがお話しをするようなことがありませんでした。
邱丕相老師は、そういうこともなく、多くに指導をして下さり、そうした過去のことに触れることはありませんでした。
私の系統として重視している武学:中国武術理論では蔡龍雲老師の門下でもある山東省出身で上海体育学院武術学院の名誉教授でもある邱丕相老師の著述や指導によるものが大きいです。


今でも私が大事にしている蔡龍雲老師、今年5月に逝去された蔡鴻祥老師の「華拳」の書籍です。

ちょうど30年前に伝統武術家、徐文忠老師に学んだ時に、拠り所になった武学の有無は今から思うと、他の人たちとの理解度の差はとても大きかったと思います。
私たちが日本に導入した中国武術段位制にも蔡老師の武術理論が多く引用されていることもあり、その中国武術理論を活動の中でも重視しているのは、そのこともあります。
私たちが重視する武学:中国武術理論
武徳と武術礼儀 中国武術史 武術理論概論
習得武術原則 技術元素 動作数量 難度
制定した統一規律における技術標準
単練 対打 析招:実用武術
武術五元素
一段:打つ:da
(拳、掌または器械を用いて) 打つ 叩く
二段:足に易:ti
脚技 蹴る
三段:拿:na
関節技 手に持つ 掴む
四段:靠:kao
ぶつかっていく技 立てかける もたせかける 寄りかかる 近寄る
五段:手へんに率:shuai
落ちる:受身 転ぶ つまづく 投げる 角抵、相撲をとる
日本における中国武術の発展は「これから」だと思っています・・・