
仲秋、秋分を半月ほどが過ぎ、寒露の時候になり、初夏にやって来た燕たちも南へ帰りました。
これからは仲秋から晩秋へと季節は移行します。
養生学では、春を養生、夏は養長、秋は養収、冬を養蔵といい、
自然界では、春に生命は地上に溢れ、夏に大きく成長し、秋で働きは収斂し、冬は大地に力を蓄えることで1年間は動きます。
伝統中国養生法:養生功では、季節季節の間で、晩春~初夏と晩秋~初冬の時候でバロメーター感覚になる「意識的な拠り所」での快適な心身感覚を構築し、
暑さと寒さのピーク時にはその時期に適合できる身体を作り上げ、多く未病の要素をすべて未然のうちに防ぎ、1年間を通じ快適な心身の維持をすることで、
楽しく充実した日々を常々に意識的に過ごせることが目的です。
今の寒露の時期は晴れの日でも最高気温は25度前後、最低気温が15度前後です。
2ヶ月前の立秋時期から最高気温、最低気温共に10度ずつ下がりました。
これから1ヶ月後の立冬時期には最高気温、最低気温共に5度ほどずつ下がっていきますので、
呼吸機能強化、血行促進、血液循環を高めて体温の上昇をしやすい質の身体を構築できると、その後に湿度も下がり空気は乾燥して2ヶ月半ほど先の真冬の入り口である冬至で冬型の身体が出来上がると、
真冬に起こりやすい呼吸器疾患の喘息、気管支炎、肺炎を患う可能性は自ずから消去、払拭できて、質の良い運動習慣で体温が高い身体になれば寒気からバリヤーの如く身体を守り、体内に寒気:邪気が入り込まれることで起こる発熱なども未然にすべて防ぐことができるようになります。
養生法:養生功の世界観では、こうした長期的で具体性ある健康活動の継続維持をすることで、無病息災、健康増進が常に身近にあり、生活にメリハリが着き、一年間を有意義に過ごすことができます。
現代日本社会を見渡すと、テレビや雑誌はいつもヒステリック、センセーションを煽り、
政財界は身勝手気儘なことを繰り返し、街を見れば不必要なほどのライトアップ、感覚を狂わせる雑音:ノイズに溢れます。
何時の時期でも、地方から首都圏へ多くの若者たちが夢を抱いてやってきても、都会に蔓延る「現代病」で精神が疲れてしまい、心身の元気が失われやすい環境が都会にはあります。
思うと、私は関東地方多摩地域、狛江、調布、府中での東京生まれ東京育ちでした。
幼少時の多摩はさほど都会っ気はなかったのですが、1990年代ぐらいから新宿界隈の新都心計画がバブル発生的に沸き起こり、
私の居場所はところどころに失われ、人も変わり、
縁あって今の横浜に落ち着きました。
横浜ではもう16年が経ちました、多摩の狛江、調布で18年、府中に9年、10代後半に下宿した板橋区で2年。
横浜は、あと2年で自分の住んだ地域の時間で一番長くなります。
最近ふと感じるには、自分の血筋に関する家系は鎌倉にも通じていて、何かしら血筋が伝統中国養生を深く修めるようになってから、この地域へと呼び戻されたのだろうか、そんな気がすることがあります。
そして、何かしら自分が「この時代」に生まれ、人の世に、嫌だったこと、おかしいと思ったことを解明、解決し、
それらの問題点をすべて改善して、
養生的な思想哲学を基にした有意義な自分なりの生き方や利他的にも喜ばれるような独立した政的な活動を行っていく、それが目標だったように感じました。
今、こうしての日々に不思議な安堵感とこれからの長き時空を想うことが、よくあります。
夏は暑く、冬は寒い東日本の関東の大地、そして養生学を生んだ本場中国大陸、黄河文明発祥の中原の地にはない、その自然の恩恵の数々の有り難味。
しかしながら、その恩恵に気付けない多種多様な現代社会日本人・・
(想いはよく複雑に感じます・・)
養生、養長、養収、そして養蔵。
これからも、修養、修養。