2020年追加項目について
(1)では <武術>太極拳の知名度は高いが、採点基準が分かりにくい。地域的なばらつきも大きい、と指摘された。
(1の記事)15日に行われた組織委員会の種目追加検討会議で、そのヒントが示された。座長補佐を務める武藤敏郎事務総長によれば、委員たちが述べた残る6種目の長所と短所は次のようになる。
<ボウリング>親しみやすいスポーツだが、トップ選手とアマチュアの差がない。しかもアフリカには普及していない。
<ローラースポーツ>若者へのアピール、都市型スポーツとして魅力がある。ただし、スケートボードに比べるとローラースケートはアピール度が低いのではないか。
<スポーツクライミング>垂直に登るという他の競技にはない魅力がある。だが、日本での認知度はまだ低い。
<スカッシュ>ガラス製のコートで先進性がある。一方でラケット競技は他にもあるので差別化をどうするのか。
<サーフィン>若者文化として広く根付いている。ただし天候に左右される競技なので運営面での不安定性が大きい。
<武術>太極拳の知名度は高いが、採点基準が分かりにくい。地域的なばらつきも大きい。
その上で武藤座長補佐は「国内外での普及度、男女間の偏り、財政など運営面」を重視して選考する意向を示した。
(2)では、追加種目を選定する際は、国内での盛り上がり、若者へのアピール度など5~10項目について3~5段階で評価。その結果、ボウリング、スカッシュ、武術は落選する見通しとなった、との指摘。
(2の記事)2020年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会が野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツ(スケートボード)、サーフィン、スポーツクライミングの5候補を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する方針を固めたことが25日、複数の関係者への取材で分かった。28日に都内で行われる追加種目検討会議では、5競技の中で、16種目程度に抑え、承認される見通し。来年8月のIOC総会(リオデジャネイロ)を経て正式決定される。
競技関係者の間では、IOCへの提案は3競技程度とみられていた。参加選手の上限は500人とされている理由もあった。
組織委は競技数をできるだけ増やす意向だが、今回内定した5競技すべてで各連盟から提案された種目を採用すると、目標とする500人を大きく上回る。そのため種目数を削減。競技別では、男子野球、女子ソフトボールを採用する。空手は連盟提案を半減させ、6種目とする案が有力。ローラースポーツは若年層に人気の高いスケートボードを採用し、男女各2種目とし、サーフィンも2種目とする。スポーツクライミングは2種目を維持する方針。28日の検討委で最終的な調整を進める。
追加種目を選定する際は、国内での盛り上がり、若者へのアピール度など5~10項目について3~5段階で評価。その結果、ボウリング、スカッシュ、武術は落選する見通しとなった。
2008年北京以来3大会ぶりの競技復活を目指す野球・ソフトは、ほかの競技と比較して集客や収益、人気の高さなどが群を抜いていた。開幕・決勝戦は東京ドームでの開催を想定している。地方開催も検討されているが、ドーム球場は、天候に左右されない面も評価された。ただ、国内のドーム球場はすべて民間施設のため、球場内の広告看板を伏せるなどの措置が必要となる。また、米大リーグ(MLB)選手が五輪に参加するかどうかは決まっていない。
正式決定すれば、五輪初採用となる空手は、日本の伝統競技で、競技人口が世界各地に6000万人と多く、普及地域の広がりなどが評価された。野球・ソフト、空手は、採点でほかの競技を大きく上回っていたという。
IOCは追加種目に関し、若年層の人気も重視。1次選考突破の際、「最大のサプライズ」と言われたサーフィンは人工波プールが開発されており、正式採用の切り札とされていた。プールを使用する場合、360度で観客席や広告看板が設置できる、テレビカメラが様々な角度から撮影可能―などのメリットがある。
スケボーが採用されるローラースポーツは、米国では、BMXやスケボーなどの大会「エックス・ゲーム」が定着しており、知名度も高い。会場が仮設で対応できるため、コスト面での評価が高かった。人工壁を登るスポーツクライミングは、国内競技人口が50万人以上、競技施設が300か所を突破するなどいずれも5年前の3倍以上に急拡大している。日本は強豪国と位置づけられ、メダル獲得の期待もある。3競技が正式承認されれば、いずれも初採用となる。
(3)では、世界的な普及度のばらつきがネックと指摘されていたボウリングと武術は落選する見込みとなった、とされている。
(3の記事)20年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会が最終8候補から野球・ソフトボールと空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、サーフィンの5候補を採用し、計16~18種目の実施を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する方向で最終調整していることが分かった。実現すれば、野球はソフトボールとともに08年北京大会以来の五輪復帰となる。
追加種目分の選手数上限500人の中で、若者へのアピール度を重視するIOCの意向に沿う種目も取り入れた結果、野球とソフトボールの出場チームは国際競技連盟が希望した各8チームから6チームに減らす見通しとなった。組織委は28日の検討会議と理事会で提案種目を最終的に決める。それを受け、IOCは来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で審議し、正式決定する。
組織委は野球・ソフトボールの2種目のほか、空手は6または8種目の実施を検討。ローラースポーツは「夏季Xゲーム」で実施されているスケートボードの4種目、スポーツクライミング、サーフィンは各2種目を提案する方針だ。検討会議で他のラケット競技との違いを出すことが課題とされたスカッシュ、世界的な普及度のばらつきがネックと指摘されていたボウリングと武術は落選する見込みとなった。
(1)では <武術>太極拳の知名度は高いが、採点基準が分かりにくい。地域的なばらつきも大きい、と指摘された。
(1の記事)15日に行われた組織委員会の種目追加検討会議で、そのヒントが示された。座長補佐を務める武藤敏郎事務総長によれば、委員たちが述べた残る6種目の長所と短所は次のようになる。
<ボウリング>親しみやすいスポーツだが、トップ選手とアマチュアの差がない。しかもアフリカには普及していない。
<ローラースポーツ>若者へのアピール、都市型スポーツとして魅力がある。ただし、スケートボードに比べるとローラースケートはアピール度が低いのではないか。
<スポーツクライミング>垂直に登るという他の競技にはない魅力がある。だが、日本での認知度はまだ低い。
<スカッシュ>ガラス製のコートで先進性がある。一方でラケット競技は他にもあるので差別化をどうするのか。
<サーフィン>若者文化として広く根付いている。ただし天候に左右される競技なので運営面での不安定性が大きい。
<武術>太極拳の知名度は高いが、採点基準が分かりにくい。地域的なばらつきも大きい。
その上で武藤座長補佐は「国内外での普及度、男女間の偏り、財政など運営面」を重視して選考する意向を示した。
(2)では、追加種目を選定する際は、国内での盛り上がり、若者へのアピール度など5~10項目について3~5段階で評価。その結果、ボウリング、スカッシュ、武術は落選する見通しとなった、との指摘。
(2の記事)2020年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会が野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツ(スケートボード)、サーフィン、スポーツクライミングの5候補を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する方針を固めたことが25日、複数の関係者への取材で分かった。28日に都内で行われる追加種目検討会議では、5競技の中で、16種目程度に抑え、承認される見通し。来年8月のIOC総会(リオデジャネイロ)を経て正式決定される。
競技関係者の間では、IOCへの提案は3競技程度とみられていた。参加選手の上限は500人とされている理由もあった。
組織委は競技数をできるだけ増やす意向だが、今回内定した5競技すべてで各連盟から提案された種目を採用すると、目標とする500人を大きく上回る。そのため種目数を削減。競技別では、男子野球、女子ソフトボールを採用する。空手は連盟提案を半減させ、6種目とする案が有力。ローラースポーツは若年層に人気の高いスケートボードを採用し、男女各2種目とし、サーフィンも2種目とする。スポーツクライミングは2種目を維持する方針。28日の検討委で最終的な調整を進める。
追加種目を選定する際は、国内での盛り上がり、若者へのアピール度など5~10項目について3~5段階で評価。その結果、ボウリング、スカッシュ、武術は落選する見通しとなった。
2008年北京以来3大会ぶりの競技復活を目指す野球・ソフトは、ほかの競技と比較して集客や収益、人気の高さなどが群を抜いていた。開幕・決勝戦は東京ドームでの開催を想定している。地方開催も検討されているが、ドーム球場は、天候に左右されない面も評価された。ただ、国内のドーム球場はすべて民間施設のため、球場内の広告看板を伏せるなどの措置が必要となる。また、米大リーグ(MLB)選手が五輪に参加するかどうかは決まっていない。
正式決定すれば、五輪初採用となる空手は、日本の伝統競技で、競技人口が世界各地に6000万人と多く、普及地域の広がりなどが評価された。野球・ソフト、空手は、採点でほかの競技を大きく上回っていたという。
IOCは追加種目に関し、若年層の人気も重視。1次選考突破の際、「最大のサプライズ」と言われたサーフィンは人工波プールが開発されており、正式採用の切り札とされていた。プールを使用する場合、360度で観客席や広告看板が設置できる、テレビカメラが様々な角度から撮影可能―などのメリットがある。
スケボーが採用されるローラースポーツは、米国では、BMXやスケボーなどの大会「エックス・ゲーム」が定着しており、知名度も高い。会場が仮設で対応できるため、コスト面での評価が高かった。人工壁を登るスポーツクライミングは、国内競技人口が50万人以上、競技施設が300か所を突破するなどいずれも5年前の3倍以上に急拡大している。日本は強豪国と位置づけられ、メダル獲得の期待もある。3競技が正式承認されれば、いずれも初採用となる。
(3)では、世界的な普及度のばらつきがネックと指摘されていたボウリングと武術は落選する見込みとなった、とされている。
(3の記事)20年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会が最終8候補から野球・ソフトボールと空手、ローラースポーツ、スポーツクライミング、サーフィンの5候補を採用し、計16~18種目の実施を国際オリンピック委員会(IOC)に提案する方向で最終調整していることが分かった。実現すれば、野球はソフトボールとともに08年北京大会以来の五輪復帰となる。
追加種目分の選手数上限500人の中で、若者へのアピール度を重視するIOCの意向に沿う種目も取り入れた結果、野球とソフトボールの出場チームは国際競技連盟が希望した各8チームから6チームに減らす見通しとなった。組織委は28日の検討会議と理事会で提案種目を最終的に決める。それを受け、IOCは来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で審議し、正式決定する。
組織委は野球・ソフトボールの2種目のほか、空手は6または8種目の実施を検討。ローラースポーツは「夏季Xゲーム」で実施されているスケートボードの4種目、スポーツクライミング、サーフィンは各2種目を提案する方針だ。検討会議で他のラケット競技との違いを出すことが課題とされたスカッシュ、世界的な普及度のばらつきがネックと指摘されていたボウリングと武術は落選する見込みとなった。