
昨日今日と久しぶりの雨降りがあって、少し暑さが和らいだ感じがしました。
来週は処暑を迎え、夏も少しづつ終わりへと近付いていきます。
この夏は随分とスリリングに過ごせた年になりました。
昨年から始まった、本格的な武術交流で私たちの活動に導入した「龍身蛇形太極拳」での競技会がシンガポール大会で無事に行えて、
帰国後は大会初参加だった太極拳系の皆さんも自信がついて活動にも、より活気が出るようになったことは、とても嬉しいと感じています。
やはり何気ない毎日の連続に、新たなひらめきや、新しい目標ができることが一番大切だと思っています。
研修ツアーは、また新しい発見や学びのヒントを見つけることができて、大会ツアーでは、日々の活動での積み重ねの成果を本場中国での腕試しという機会となります。
そして帰国後にいつもの練習仲間たちとの活動で、それらがまた大きく発展し、そこからまた進化していくきっかけになっていきます。
思えば、自分がこうした活動を重視することになったのは、
歴史的にみて日本国内の人々の全体的な思考活動における傾向は、やはり内側へ内側へと組織的にも身内に意識がいきがちで、
広い世界観で考えたり、大らかな発想で展開する、ということが非常に稀で、いつも大体が同じことを繰り返されるパターンに終始しがちです。
戦後の欧米化をしたとはいえ、やはり根本的に日本人の感覚は、日本語脳で思考する限りは、慎重に慎重を重ねて、最終結論を導き出すまでに時間がかかるので、
最期のギリギリになって行動をするパターンになってしまうと思います。
ここ数年、自分の中にある、その思考パターンを分析してみて気付いたことは、何故そうなるかは、
我が国の歴史の中にある稲作文化の伝播や、豪族の出現、武士の登場、戦国時代の到来など、基本的に根本には、技能や精神性にあまり大差のない感覚から始まるので、
伝統的に自身が不利にならないことを考えるので、戦国時代では、どこと同盟を結ぼうか、とかどの陣営に付こうか、と思考を巡らすようになると思います。
これは今の選挙などでも同様で、日本人である以上、普通にここから離れることは難しいと思います。
そして権力者たちは、如何に有利になるために、外国からアドバイザーを招いたり、自国から異国へ出奔し、ありとあらゆる技能や精神文化を身に付け帰国し、
優勢になる立場を作り上げ、日本国内が不安定化した時には、そうした力を発揮して、平定を図ってきたことを歴史から知ることができます。
それは邪馬台国の卑弥呼から始まり、弘法大師空海、道元も同じで、明治維新はイギリスやドイツにと変わり、戦後は米国でした・・・
私も2011年3月の震災を経験して、日本国内に広がった様々な臆病意識を払拭し、気概ある生き方を自分だけでなく、
多くと一緒に、常に何かしら不安意識が蔓延する現代日本社会の空気の中でも力強く生き抜いて行こうとする「共同体:コミュニティ」として強化することにしました。
そのために養生学や武学を実学として、いつも活動の中で強調し、中国との交流活動を活性化することで意識転換を図り、初めは武術系の若手から育成を開始し、
徐々に太極拳系にもはたらきかけを活性させ、昨年~今年で龍身蛇形太極拳を導入し、段位制システムで考評意識を統一し、練習カリキュラムも共通化して養生健身部門での標準化を確立できました。
そして今月に行われたシンガポール国際武術大会で審判団からの評価基準を基に、私たちの活動での評価感覚を統率することができたことに感慨深さを思います。
私の今でも感じる「現代日本社会の問題」の一つに「物事の区分や精神性の部分ではっきりと明確に確立が出来ていない」ことがあると思います。
日本国内の太極拳系や中国武術系にも、こうした問題はあるように感じます。
私たちの活動の中では、こうした不明瞭な部分を明確にし、曖昧で不確定なものや感覚は評価対象外とし、常に明確な平定さを重要視するようにしました。
何故にこう思ってやってきたことを考えると、私自身の出自にもおそらく関係していたのだろうと推測します。
やはり地球上のどこの国でも、誰でも日々にある「普通の生活こそを有意義にしていく」ことが一番尊いと実感しています。
今のご時勢では、世界中のあちこちでトラブルは絶え間なく続き、これはこれからも同じだろうと思います。
日本国内も同様で、解決できない問題をみんなでつついては騒ぎを大きくしてしまい、誰も幸福度を得られないようなことを繰り返している日常を見ると、
「普通の生活こそを有意義に」そして明るく、楽しく、未来に期待できる共同体を構築し、その中で自由に気軽に気楽に、みんなで実現することが、
一番現実的で期待もできるように感じています。
この夏は、それがまた大きな一歩を踏み出せたことを嬉しく思います。
来月9月22日(火)国民の休日に開催する「中国武術・健身気功交流会」が楽しみです。
無理なく、楽しく、頑張っていきましょう!