亀

季節は梅雨時期に入り、10日ほどが経ちました。

今年は梅雨入り前に30度近くの真夏日があって、この時期は日本社会環境的にも上半期の真ん中で慌しさが出て来易いので、心身に少しゆとりを持つぐらいがいいと思います。

今年の活動イベントでは、1ヵ月半後がシンガポール国際大会、ちょうど3ヵ月後が私達の演武会の交流会になります。

国際大会の方は早めに準備して来たので、これからの時期は皆さんのペースでのコツコツとした努力の積み重ねになっていくと思います。

交流会の方も、そろそろ全体のイメージや集団項目の準備なども始めて、シンガポールから戻ったらすぐに切り替えるようになると思います。

今年は、いいタイミングでスケジュールが整ったので、今後皆さんの活動イメージにも全体的にプラスに働くと思います。

昨年末の12月から本格的な推手対打を始め、この冬と春で全体的に練習方法を紹介し、太極拳三段の対打套路が行えるようになり、同時進行で龍身蛇形太極拳の技法とも融合し、新しい太極拳普及項目のカリキュラム化が完了したので、今後は皆さんが大いに役立てて頂きたいと思います。

今回のシンガポール大会では武術項目は年齢別組み分けの範囲が広く、中国、シンガポール、マレーシア、ドイツ、ロシアチームがライバルになるので、競技会では刺激を受けていい勉強になると思います。

そしてこうなると、得点幅が僅差でランキングがすぐに入れ替わることもあるので、勝負勘を養って欲しいと思います。

初の龍身蛇形太極拳項目は、全体がどのぐらいのレベルになっているかが読めないですが、これもいい経験になるでしょう。

中国武術段位制国際考試では、今回は太極拳に力を入れていることもあり、皆さんの頑張りが後に帰国をしてから、既に一つの水準を体感していると思うので、日本国内ではまだ知られてない国際基準での感覚を輸入して、今後は私達がオリジナルになった活動として役立てられますので、これも大いに後の無形財産になると思います。

そして大会終了後から1ヵ月半で交流会への仕上げに入るので、今現在の健身養生班も武術班でも今から展望を図って、同時にグレードアップを目指したいと考えています。

今年の交流会からは毎回、一部が自選項目、二部が段位制考評会で行います。

自選項目はそれぞれのペースで行えますが、二部の段位制では一段~二段の項目を多く紹介したいこともあり、技能評価基準に合わせて先ず一~二段、

そして三段で自身のグレードアップシステムでの項目をこなせるよう目指し、

(あるいは指導員を考えている皆さんは、技能の理解、指導方法、実演の練習も研究して行っていくといいと思います)

四段以降は、それを専門にして各自のペースで時期を見て進段認定を受けながらやっていくプロセスになっていきます。

これから将来的な基本スタンスは初めは全員は長拳か太極拳を選択して練習し、一二段ができるようになってから自選項目の短めの套路を練習するようにして、

そこから三段、自選項目も24~26動作の套路、そしてここから段位考試か技能検定へ進む、という流れになっていきます。

あるいは段位認定は気にせず、好きな項目をやり込んで上海の大会か香港の大会などで成績を上げて、上海で技能検定を受けることも可能です。

こうすることで、日本における中国武術界は今ひとつ基準が明確でなかったものが「各ご自身で」レベルを把握できるようになると思います。

そして私達は国内向けの技能検定は交流会の演武内容で判定し、そこから先の評価は中国の国際大会での成績か、復旦大学武術協会での技能検定の結果から、各自各自の皆さんの取得できる正式な技能資格としていきます。

私は長くフィットネス業界での事業に携わり、この技能資格で充分に評価は認められます。

後は各自の持つ技能レベル、インストラクターとしての指導テクニック、健康法における知識、医学教養があれば、すぐに初級指導が可能になります。

そして、やはり意外に思われがちですが、指導で一番大事なのはビギナーの指導が上手にできる能力だ、ということです。

何かしら傾向として「中級や上級の指導ができる人が優秀」のようなイメージがありますが、実際の日本国内の現場では、まったくそういうことはなく、

競技スポーツ意識の延長では、現場では重視されず、

現実の中では、現在日本国内には「65歳以上の皆さんが3千296万人」いる事実を理解する、というものです。

その中でも、最近よく聞かれる5人に一人は認知症予備軍といわれている方々は600万人を越えています。

つまり、フィットネスの現場で今求められているのは、年配の皆さんが生活習慣病にならないように、ロコモティブ・シンドロームにならないように、認知症にならないように、という3大テーマを持って一緒に楽しくできれば、

時代のニーズに求められ長く続けられる、相互のレベルアップ・グレードアップになる、いい仕事になります。

私自身も今までに前例のない仕事をコツコツやって来た成果を、ようやくここ数年ほどで実感があります。

そして日本国内には1978年の日中平和友好条約締結があって、初めて中国大陸の武術が日本に入ってきました。

私自身は1982年から正式に武術界に入りました。

※当然での独学の研究や練習はそれよりずっと前です(笑)


その37年間が過ぎた現在、様々な事象を最近よく考えます。

ある意味では、これからの時代で、中国武術関係においてでは日本国内ではチャンスがいっぱいあると思います。

しかしながら、現実の現代日本社会には、政財界の思惑があって「困難な時代」へ突入する、という観方をする方々も少なくないですが、

それも現実です。

でも私自身の感想では、初めて訪れた1985年は団体だったので、衣食住は良かったですが、

翌年1986年から始めた、無茶な単独行動に比べれば、今の中国は天国に感じます(笑)


これからの世界は今新しい時代への移行期に入っています。

ずっと米国寄りでやって来た旧体制側の人々は不安になるのは当然だと思います。


そして、その皆さんもいずれは中高年の方々ばかりのはずなので、

若い世代の皆さんは、何も怖れず、ひるまず、囚われずに、

純粋な真心から頑張っていけば、未来は切り開けると思います。


大丈夫、私みたいな変な人に比べれば遥かによくなるはずですから・・(笑)