
フィットネス業界で19年間、指導の仕事をしてきて、ずっと思っていたことがありました。
それは、現代日本社会には「正しい健康への知識」への理解がとても乏しい、という事実でした。
毎日口に入れる「食べ物」にしてもスーパーやコンビ二エンス・ストアへ行けば判る通りに、身体の細胞を作る栄養分のある食品と、それが「ない」食品との区分や分類はなく、宣伝文句・キャッチコピーが並び、
一般的に見える感覚ではその時々の「食欲」や「気分」で選んでいるように感じます。
そして知識人も現代日本社会の「食の問題」を判っている人でも表現方法が今ひとつで、多くの人々に「ああ~わかっているよ」程度の認識しか促せず、
結果として、あまり「意識において重要性を感じなかったこと」の積み重ねがほとんどすべての現代日本社会に起こる問題の要因に繋がっていることに、
多くの統計から分析して考えていた時に気付きました。
食べ物のことは「現代人はビタミン、ミネラルが不足がち」なんて言われますが、
それは違って「ビタミン、ミネラルを豊富に必ず摂れ」と言うべきです。
5大栄養素の中では、野菜、果物のビタミンが体液を作るためにも豊富に必要で、次に骨を形成する成分で鉄分を多く含む食品が必要なので、この2つは重要です。
次に、たんぱく質は大豆食品などが質がよく、肉類は体内を通りやすい状態にしたものがよく、
そして炭水化物類は、あまり複合しないようなのが望ましく、脂質はほどほどが良いというものです。
ふと繁華街の中を見れば飲食店が並び、そのメニューを見れば判る通りに多くの「脂質:脂肪分」「炭水化物」「動物性たんぱく質」を多く含むものばかり、という凄い事実です。
これは欧米食が当然、そうなっているので肥満から来る糖尿病や高血圧症、大腸がん、肝臓がんなどは、すべて飲食が原因で、
大量の栄養分を摂取して、言わば燃料を入れて、運動=動かすことをしなければ体内に蓄積、停滞し、それが凝固したのが「がん細胞化」と言っているのです。
循環器疾患、脳疾患、心臓疾患もまったく同様で、生活習慣病7大疾患というのは、
がん、位置的に上から脳疾患、心疾患、腎不全、肝硬変、高血圧症、糖尿病の7つはすべて、運動不足と飲食、生活行動習慣の結果になる可能性があるか、ないか、
ということを頻繁に行政や専門家は注意を促していますが、多くは関心を持たないで、レジャーに面白可笑しく過ごすことが楽しいことだと合点しているようです。
最近、現代日本社会全体の傾向の中では、享楽的なことが楽しい、というのが一般になり、
鶏が先か卵が先か、
精神的不快感、あるいは精神的抑圧感という「ストレス」を日常的に社会の中で受け続け、そこから開放されたいと、ストレスが大きくなればなるほど、
その傾向は極端になるように見えています。
清く、楽しく、明るく、元気良く。
身体の中、精神の状態がきれいであれば、清らかなものに意識が行き、
清らかであれば、心身が軽く楽になり、そのこと故に、楽しく感じられ、
楽しくなれば、明るさが自然に現れ、
明るさがあれば、元気も溢れて日々が充実したものになると思います。
現代日本社会の問題というのは、
結果的に全世代、老若男女の中での「教育問題」と「人口問題」の2つです。
それが誰も確認できず、誰も正しく導こうともせず、問題があるのを知っていても己の利益優先に考えます。
そして毎日にただ経済的恩恵をのみ求め続けていく環境へ追い込まれてしまうように、行政と財界によって時勢が作られてしまったことです。
先ずは、自分の心身への絶対的な安心感と安定感を得るためには、正しい健康への知識と医学教養と質の高い体育運動が重要だと本当に思います。
(※ある意味で、現代日本社会にある”普通”というのが、とても怖くなる時があります)