

今年は中国武術界に入ってから33年め、中国との往来を始めて30年。
「天・地・人」と呼ばれる「三才」あるいは「三華」という「3」の数字が並ぶ記念の年になりました。
やはり記念にする、という人間の感性は大事なもので、そうすることでその時間の間の出来事の多くを思い出し、楽しかったこと、試練や困難を乗り越えた時の達成感のあったこと、様々な思い出が脳裏に浮かび、
また一段と心に強く思う気持ちを感じます。
思えば、1978年に日中国交回復後から1980年代には日本全国で「カンフーブーム」が長く続き、多くの方々に関心を持たれていました。
それが1990年代になるとサッカーブームが広まり、プロレスやキックボクシングの融合した格闘技に人気が出て、中国武術系は下火になっていました。
ところが最近はリバイバル的にまた関心が高まってきたようで、これまでの下火の頃でもずっとコツコツと活動を行ってきたことは良かったと思います。
むしろその期間で試行錯誤をたくさん繰り返し、現在は適材適所感覚での指導にも能力が身についたと自身で思います。
2002年に国際大会での組織委員を担うようになって13年間、国際的な武術活動を見てきました。
その中でも多くの中国国内の武術学校、各種の武術チーム、あるいは中国人コーチが引率する外国チーム、外国人構成(アメリカ、南米、ロシア、ヨーロッパ、東南アジア、アフリカなど)のチーム競技会や指導における内容などを研究していました。
今年は9月22日(火)国民の休日に第8回目の中国武術・健身気功交流会を行いますが、
2008年から始め、私達での交流会を行いながらレベルアップを目指し、海外での経験を活かし今までにない、新しいスタイルでの武術活動を構築して来ました。
8月上旬にはシンガポールでの国際大会を終えて、全体的モデルとして太極拳などの健身養生班も国際大会にチャレンジし、刺激を受けて後にその経験する感覚も内容に生きる開催になると思います。
日本国内には健康太極拳の活動団体に長拳項目や南拳を取り入れた組織や、伝統拳術系団体が一般的で多いと思いますが、
私は元々は対打、散手攻防技術を含む伝統拳術系から始まり、競技、健身養生、そして段位制という経験から来たので、
他に例のない活動スタイルで、本来の中国式総合から工夫を重ねた日本式総合という感覚で確立できました。
これはスタイルに「偏り」が部分的におきないようにと誰しも長く楽しみながら続けられるようにと考え、実践の積み重ねの中で出来上がった結果です。
有り難いことにこのスタイルを一番気にいってくれたのはフィットネス業界でした。
私が将来にやってみたい企画は指導に行っているフィットネスクラブの会員さんが創設する「チーム」構成で(同じクラブでも複数のチームでも可)クラブのイベントでエントリーして、開催地(クラブ内スタジオでOK、体育館を持つクラブが開催するとベスト)を周り持ちしながら行える交流イベントをいずれ試験的に行ってみたいと考えています。
そして項目も中国武術系に限らず、ヨガからアレンジしたオリエンタルプログラムや格闘技系プログラムの集団パフォーマンスなどを一緒に行っても面白いと思います。
今年は先ずモデルの確立の年としたいのですが、
二部構成で一部は自選項目、二部は中国武術段位制考評会、ラストは集団での演武という一連の流れで行っていくことで、
日本ではほとんど知られていませんが、
今定着した中国武術の国際大会のスタイルも同じ内容ですので、将来的な段位考試へのリハーサルや大会での成果発表、今後の計画の案内という構成で行うと過去~現在~将来と、
皆さんで活動の実感と心身の上達を楽しみながら、今この瞬間の頑張りの共有があると、人生は一緒に進行している喜び感が得られると思います。
現代の日本社会の環境には、
多くの人々同士での結びつきが重要視されるようになっていますが、私自身はこうした問題はずっと以前から、その芽が見えていて、
世間では問題化してから気付くようになるのが一般的ですが、私の感覚では「そうなる時が来ると思っていたからやっていた」という印象があります。
現在進行中の交流会は既にその企画で進めていて、ここ数年は内容的にも充実してきたので期待しています。
