
春分を迎え、空気の質にも柔らかさを感じられる時候になりました。
立春から1ヶ月半、1ヶ月半後には立夏となり、これからは養生功では一年間で一番活性化がしやすい時候になり、各々のバロメーター的な基準となる心身感覚を築く時期になります。
そうすることで普段、懸念になりがちな心身感覚を常に安定化させる感覚を得ることで、常に安心感の中で日常生活を過ごすことができるようになります。
私は長く、こうした伝統中国の思想哲学、養生学を実践しながら現代日本に相応しい論理と技能を兼ね合わせた養生功を武術項目、太極拳、健身気功、兵法剣術と創編することが出来て、
それらを日々の普及指導に役立てています。
しかしここまで来るには、かなりの時間と労力を費やしました。
特にこの10年間は私にとって感慨深い思いと経験の数々でした。
何しろ歴史長い伝統日本文化がある日本に欧米化した文化が大量流入し、混沌としてしまった現代日本の環境ですがアプローチをかけて紹介して、養生文化を体感してもらうことで、他の国にはない心身活性化方法の理解が実は日本人には可能な環境にあります。
しかしながら多くの方々は傾向として心身に疲労を抱え、経済状況も何かと不安定要因が増えてしまう環境にある現代日本社会での普及活動では、
歴史長き伝統東洋思想哲学での行や修業・修養とは、そうした中で実践を続け続けることです。
しかしながら有り難いことに、時間と天と地の空間は大いにあるので、多くの学びを実践に変え、様々な物事における人々の反応を理解し、
伝統思想文化でもある暦の基になった易経を読み解き、そこから多くの世の中の事象を占い、感じることを日常生活のすべてに活かしてきました。
そのことは本当に人間としての日々の営みに感謝することを知ります。
そして同時に現代日本社会の世の中や政、人々の行動の問題点も直感で理解出来て、確実に「世捨て人」的な感覚は起こります。
私自身のライフワークで伝統中国思想を深く学び取り、現代生活に生かせることは大いに強みにもなりました。
中でも、意外だけれども2001年夏にアメリカ・ロスアンゼルスでのセミナーでインストラクターと知り合い、ちょうど10年前に感覚と技能を掴んだ「タオ:道家功法」
そして亳州に3回訪れ学んだ、伝統五禽戯理論と技能。
そして私の養生を専門的にスタートするきっかけになった今から17年前に学んだ恩師上海体育学院の邱丕相老師の「馬王堆導引術44式」
そして昨年に新しく加えた「龍身蛇形太極拳」新しい健身気功「馬王堆導引術」を取り入れて、ほぼ普及指導プログラムとしての養生功が完成しました。
この冬から初春は、古き文献から研究をしながら、様々な今日の日本における多彩な文化への想いに馳せる時間が多くありました。
その中で、ここ数年の起こった出来事からは、伝統中国思想における数字での時代変遷における考え方に着目をしていました。
「一」は「天空 無極」すべての始まり、
「二」は「陰陽:大地 太極拳」
「三」は人、ここで三宝、三華、三才、「天地人」
「四」は「四季:春夏秋冬」
「五」は「五行:木火土金水」
「六」は「陰陽」と「四季」
「七」は「陰陽」と「五行」
「八」は「八卦:八方向」
そして最期の数字が「九」
「五行」と「四季」あるいは「陰陽」「天地人」と「四季」
10年目にして、ある動きが三才「天地人」に大きな動きの起こる年があります。
私は今年の春を感じるのは、その年が来たと世界中の動きの流れを感じています。
「九」という文字の語源は、
杖をついている背中の曲がった老人を表して出来た文字でもあります。
今世界中で「九」が問われているように見えています。
時代の寵児に従い「九」のまま、一~八まで全員が働くのか。
あるいは「九」は「旧」として、新時代の「一」を人々は選択するのか、そこの部分をこの春~夏は注視しています。
「十」は「五行と陰陽」
そして「拾:拾う」あるいは人と十で「什」
秋10月には答えが出ていることでしょう。
「人法地、地法天、天法道、道法自然」
(人は地の法に則り、地は天の法に則り、天は道の法に則り、「道」は自ずから然る法に則る)