中国武術項目の大きな特徴というのは「武打」「武戯」「武舞」の3要素がそれぞれの武術文化的に確立し、融合または結合したものです。
これらの要素は他の武道にも同じようにありますが、一つ一つが具体的にすべて動作体系が完全に成立している面では趣深いと感じています。
その中で一番の重要な部分としては当然のことながら「武」の「術」
武術として「打つ」「武打」といいます。
以前は四撃といっていましたが、現在では「靠」を取り込んで「武術五元素」というようになりました。
武術五元素
1、打つ 叩く:da ダー(手または器物を使って) 打
拳や掌で打つ、かわす。手法。
2、蹴る :ti ティー 足編に「易」
足技、蹴り技を行う、かわす。腿法。
3、掴む :na ナァー 拿
関節技を極める、かわす。歩法。
4、体当たり :kao カオ 靠
肩や背中で相手にぶつかる、かわす。腰法。
意味:立てかける もたせかける 寄りかかる 近寄る。
5、受身投げ技:shuai手編に「率」:shuai
相手を投げる技、投げ技をかけられても受身で吸収しダメージはなしになる。
意味:落ちる:受身 転ぶ つまづく 投げる 相撲をとる。
現代日本では中国語表現である漢字になかなか馴染まないところがありますが、最近感じるのは、やはり現代日本社会それぞれの価値観があって、人それぞれの方法や考え方があると感じてはいますが、
本格中国武術、あるいは武術文化の伝統に正しく則るということになれば、こうした中国武術的特徴というのは大事にして欲しいと感じています。
例えを変えてみれば、伝統日本の服装は袴文化であるし、神聖なるものには神道文化に根付いています。
ある意味では歴史長き伝統文化のある国だからこそ、それぞれの文化を尊重する意味で学び合えば、それぞれの善さというものを理解することに繋がり、
昨今の世界中あちこちで起きている、相互に理解し合えない、あるいは理解する気のないことから始まる「諍い」のようなものは少なくなる、と感じます。
アジアは全体的に共に関係し合って文化的発展があり、世界人口70億人のうちアジアが40億人です。
共に仲良く、これからの国際経済の中心であるアジアの一員としての日本人でもあり、豊かな繁栄を目指したいと思います。
そして「長拳について」
中国武術、拳種 長拳について
「長拳」は、伸びやかな姿勢で大きくスピードは速く動き、そして時には静かにリズムは滑らかで安定した技法を持つ中国武術の有名な一拳種です。
”長拳”の名は、中国王朝の「明清」の時代に多くの拳論の中にその存在を記されています。
その中で「戚継光」の著書に「紀効新書」があり、その中に「宋太祖三十二勢長拳」のことが記載されています。
そしてまた同時代の文献に「長拳兼短打」とあり、これは拳を「大きく長く打つ:長拳」の技法と「短く速く打つ:短打」の技法が特徴として相互に補い合える関係になっていたことを意味しています。
そこで文中には、”長拳変勢:長拳は勢いを変える” ”短打不変勢:短打は勢いを変えない ”とあり、ここで長距離には「長拳」を近くにおいては「短打」をという技能が確立しました。
中華民国時代、1937年技撃学会が著した書物に「国術大全」があります。この中には「長拳」という拳種が既に存在し、その影響を与えたと思われる伝統拳系列に「燕青拳」「二郎拳」「行拳」「六合拳」などと並列してあります。
1949年に中華人民共和国建国後、国家体育運動委員会が創設され伝統武術の専門家の多くを全国から招き、調査と研究を行い始めました。
そして国家の機関として「中国武術協会」を発足し、伝統武術を体育運動項目の一つとして考え、以前は一部分の人たちだけしかできなかった武術を全国民にも国技としての普及へと目指し、
伝統少林拳系拳種である「査拳」「華拳」「花拳」「紅拳」「砲拳」などの拳術各派を研究し、総編し総合的な要素を含む「拳術」として「長拳」を策定しました。
ここで前者は長拳要素をもった伝統拳、後者を現代長拳と分類できます。
そこで、この現代長拳においての技術基礎としては「四撃」「八法」「十二型」を重要な技法としました。
技の特徴としては「姿勢舒展:姿勢は大きく伸びやかに」「大開大合:全身を大きく開き、大きく合わせる」「翻転騰躍;翻がえり、転じ、飛び上がり、躍動する」
という体現の特徴を持つようになりました。
そして「規定長拳」という概念が生まれ「甲組長拳」「乙組長拳」「初級長拳」などの「套路」が総編され、その水準に相応しく「刀術」「剣術」「棍術」「槍術」が出来て「拳術」「剣術」「刀対槍」などの「対練」も加えられました。
この「規定武術」項目では、より多くの人々の心身が健全であるためにも青少年育成のために1970~80年代に大きく中国大陸全体の省にある体育学院の武術学校にて全国普及が成されました。
そして武術は中国全土に広く普及され、そこからより発展のためにも「比賽:競技」が推奨され、競技会と各省から選手が選ばれ、出場選手が排出され全国競技会が行われるようになりました。
それから選手は「規定」よりも、より高い身体素質を向上できるようになり、その「高まった身体素質」をも評価していくために、「規定」に加えて「自選」武術項目をも設置されて行われるようになりました。
これを機会に長拳の技術要素が確定され、それは「拳」「掌」「勾」の基本手型に「弓歩」「馬歩」「僕歩」「歇歩」「虚歩」の基本歩型、
そして以前は「軽功」といって行われていた跳躍技法の「騰空飛脚」「旋風脚」「騰空擺蓮脚」「旋子」などが加わり、
片足で支えるバランス感覚など身体能力をより高めていくための動作「平衡動作「提膝平衡」「側身平衡」「燕式平衡」などが取り入れられ、確定した「長拳」技能の模範訓練プログラムや評価方式が完成しました。
そこでここからは「競技長拳」という名でも分類されるようになり、国際普及用に1990年の北京アジア大会から「国際套路第1」、2002年の釜山アジア大会では「国際套路第2」
そして2013年から「国際套路第3」が作られました。
そして、この現代的スポーツ競技化の時勢において国際スポーツ環境の進化していく水準に合わせて「刀術」「剣術」「棍術」「槍術」の技能も向上し成熟する内容になっていきました。
ここで「現代長拳」は、この産生スタイルが結晶し確定し、現代武術人たちそれぞれの日々の自己への発展性において技術体系は「伝統長拳」「競技長拳」というように完成するようになりました。
既にこの体育項目でもある「長拳」は世界各国に広まり、優れた武術教育活動として広まり、現在ではオリンピック項目化の実現を目指し世界中で活動はより活発になりました。
日本でも、これからより普及も進んでいくと思います。
これらの要素は他の武道にも同じようにありますが、一つ一つが具体的にすべて動作体系が完全に成立している面では趣深いと感じています。
その中で一番の重要な部分としては当然のことながら「武」の「術」
武術として「打つ」「武打」といいます。
以前は四撃といっていましたが、現在では「靠」を取り込んで「武術五元素」というようになりました。
武術五元素
1、打つ 叩く:da ダー(手または器物を使って) 打
拳や掌で打つ、かわす。手法。
2、蹴る :ti ティー 足編に「易」
足技、蹴り技を行う、かわす。腿法。
3、掴む :na ナァー 拿
関節技を極める、かわす。歩法。
4、体当たり :kao カオ 靠
肩や背中で相手にぶつかる、かわす。腰法。
意味:立てかける もたせかける 寄りかかる 近寄る。
5、受身投げ技:shuai手編に「率」:shuai
相手を投げる技、投げ技をかけられても受身で吸収しダメージはなしになる。
意味:落ちる:受身 転ぶ つまづく 投げる 相撲をとる。
現代日本では中国語表現である漢字になかなか馴染まないところがありますが、最近感じるのは、やはり現代日本社会それぞれの価値観があって、人それぞれの方法や考え方があると感じてはいますが、
本格中国武術、あるいは武術文化の伝統に正しく則るということになれば、こうした中国武術的特徴というのは大事にして欲しいと感じています。
例えを変えてみれば、伝統日本の服装は袴文化であるし、神聖なるものには神道文化に根付いています。
ある意味では歴史長き伝統文化のある国だからこそ、それぞれの文化を尊重する意味で学び合えば、それぞれの善さというものを理解することに繋がり、
昨今の世界中あちこちで起きている、相互に理解し合えない、あるいは理解する気のないことから始まる「諍い」のようなものは少なくなる、と感じます。
アジアは全体的に共に関係し合って文化的発展があり、世界人口70億人のうちアジアが40億人です。
共に仲良く、これからの国際経済の中心であるアジアの一員としての日本人でもあり、豊かな繁栄を目指したいと思います。
そして「長拳について」
中国武術、拳種 長拳について
「長拳」は、伸びやかな姿勢で大きくスピードは速く動き、そして時には静かにリズムは滑らかで安定した技法を持つ中国武術の有名な一拳種です。
”長拳”の名は、中国王朝の「明清」の時代に多くの拳論の中にその存在を記されています。
その中で「戚継光」の著書に「紀効新書」があり、その中に「宋太祖三十二勢長拳」のことが記載されています。
そしてまた同時代の文献に「長拳兼短打」とあり、これは拳を「大きく長く打つ:長拳」の技法と「短く速く打つ:短打」の技法が特徴として相互に補い合える関係になっていたことを意味しています。
そこで文中には、”長拳変勢:長拳は勢いを変える” ”短打不変勢:短打は勢いを変えない ”とあり、ここで長距離には「長拳」を近くにおいては「短打」をという技能が確立しました。
中華民国時代、1937年技撃学会が著した書物に「国術大全」があります。この中には「長拳」という拳種が既に存在し、その影響を与えたと思われる伝統拳系列に「燕青拳」「二郎拳」「行拳」「六合拳」などと並列してあります。
1949年に中華人民共和国建国後、国家体育運動委員会が創設され伝統武術の専門家の多くを全国から招き、調査と研究を行い始めました。
そして国家の機関として「中国武術協会」を発足し、伝統武術を体育運動項目の一つとして考え、以前は一部分の人たちだけしかできなかった武術を全国民にも国技としての普及へと目指し、
伝統少林拳系拳種である「査拳」「華拳」「花拳」「紅拳」「砲拳」などの拳術各派を研究し、総編し総合的な要素を含む「拳術」として「長拳」を策定しました。
ここで前者は長拳要素をもった伝統拳、後者を現代長拳と分類できます。
そこで、この現代長拳においての技術基礎としては「四撃」「八法」「十二型」を重要な技法としました。
技の特徴としては「姿勢舒展:姿勢は大きく伸びやかに」「大開大合:全身を大きく開き、大きく合わせる」「翻転騰躍;翻がえり、転じ、飛び上がり、躍動する」
という体現の特徴を持つようになりました。
そして「規定長拳」という概念が生まれ「甲組長拳」「乙組長拳」「初級長拳」などの「套路」が総編され、その水準に相応しく「刀術」「剣術」「棍術」「槍術」が出来て「拳術」「剣術」「刀対槍」などの「対練」も加えられました。
この「規定武術」項目では、より多くの人々の心身が健全であるためにも青少年育成のために1970~80年代に大きく中国大陸全体の省にある体育学院の武術学校にて全国普及が成されました。
そして武術は中国全土に広く普及され、そこからより発展のためにも「比賽:競技」が推奨され、競技会と各省から選手が選ばれ、出場選手が排出され全国競技会が行われるようになりました。
それから選手は「規定」よりも、より高い身体素質を向上できるようになり、その「高まった身体素質」をも評価していくために、「規定」に加えて「自選」武術項目をも設置されて行われるようになりました。
これを機会に長拳の技術要素が確定され、それは「拳」「掌」「勾」の基本手型に「弓歩」「馬歩」「僕歩」「歇歩」「虚歩」の基本歩型、
そして以前は「軽功」といって行われていた跳躍技法の「騰空飛脚」「旋風脚」「騰空擺蓮脚」「旋子」などが加わり、
片足で支えるバランス感覚など身体能力をより高めていくための動作「平衡動作「提膝平衡」「側身平衡」「燕式平衡」などが取り入れられ、確定した「長拳」技能の模範訓練プログラムや評価方式が完成しました。
そこでここからは「競技長拳」という名でも分類されるようになり、国際普及用に1990年の北京アジア大会から「国際套路第1」、2002年の釜山アジア大会では「国際套路第2」
そして2013年から「国際套路第3」が作られました。
そして、この現代的スポーツ競技化の時勢において国際スポーツ環境の進化していく水準に合わせて「刀術」「剣術」「棍術」「槍術」の技能も向上し成熟する内容になっていきました。
ここで「現代長拳」は、この産生スタイルが結晶し確定し、現代武術人たちそれぞれの日々の自己への発展性において技術体系は「伝統長拳」「競技長拳」というように完成するようになりました。
既にこの体育項目でもある「長拳」は世界各国に広まり、優れた武術教育活動として広まり、現在ではオリンピック項目化の実現を目指し世界中で活動はより活発になりました。
日本でも、これからより普及も進んでいくと思います。