今年2014年も明日から10月に入り、今年ももう3ヶ月で終わります。

この3年間で私達の活動では、2011年に上海体育学院武術学院に武術班が研修を受け、本場の学校は現在どのようなスタイルで行っていて、どういう雰囲気かを実感することで、これからの活動をリードする新世代の育成に力を入れてきました。

2012年からは国際大会も伝統武術競技ルールといういわゆるマスターズの競技会になり、私達からも選手を派遣し参加してきました。

そして若年層向け武術競技会が先日行われていた高難度競技ルール、そして技能検定が中国武術段位制国際考試が2013年から始まりました。

そして今年2014年から上海、復旦大学武術協会と提携し、大学武術隊での練習、伝統武術項目、養生項目の研修を行えるようにして、競技選手が本場で専門家の指導を受けられる、日本国内にはない指導者養成コースを始めることができました。

私は自身の経験から将来を考えていて、こうしたスタイルを構築し、私達の活動では本場で学べて、21世紀の国際社会をリードしていく中国を感じ、そして毎年更新されていく日本版という流れを作りたかったことでした。

私の眼から見える日本国内の武術事情では、5種類の系統での活動があると思います。

1、1970年~1980年代に日本や中国で学んだ伝統武術拳種系統。

2、健康太極拳系統。

3、1990年北京アジア大会 武術競技ルール国際規定第1から始まった系統。

4、中国から来日した伝統武術指導者から学んだ系統。

5、中国から来日した元武術競技選手の指導者から学んだ系統。

中にはいくつか重複するものもあると思いますが、大体こうした流れで行っていると思います。

この中でやはり感じることは本場の中国武術協会では、常に国内全体での伝統武術家同士、同流派、同拳種からの交流があって意見交換を行う会議を経て構築してきた、しっかりとした中国武術理論が各拳種においてまとめられて基準とされてテキストも発行されています。

中国から来日された指導者を含めて、日本で行われている武術系統は全体的にそれらの中国武術理論を学んでいるように見えず、統一標準に基づいていない印象を受けています。

そのことが他国の普及に差をつけられた「今ひとつ」の最大の理由であることに私は感じています。

それらを是正する基準が実は中国武術段位制であって、国際標準にもなり、今現在はヨーロッパ連盟やロシア、イタリア、アメリカでは既に普及活動が始まっています。

今後の日本国内活動での展開の予測を考えると、むしろ今までの流れを変えたくない日本行政組織のお役人体質の感覚と類似していて、これらをまとめて標準化を行うことはしないところが多いと思います。

しかしながらそれを、私達はこれからを大きなチャンスとして見ています。今までの3年間の準備はすべてこの時が来るのを待っていました。

中国武術段位制は旧教程での2007年の国際化から、昨年始まった新教程に移行することが出来、既にこの1年半のプロセスを経て、独自の指導方法の確立と考評会をスタートできました。

今後はこのスタイルを指導するスポーツクラブでの項目化、既に一つは確立できた学校などの部活にスタイルを紹介し広めていきたいと考えています。

来月10月はもう一度上海に行くので、この夏8月に天津で開催された新しいスタイルの武術大会であった中国武術運動大会、そして南京でのユース五輪での武術大会、アジア大会。

これらの結果から、本場中国の専門家の先生方からの所感などを聞いて今後の展開を考えていきたいと思います。

私は将来的にはオリンピック項目化に向けた準備として、欧州、北南米、アフリカ、中央アジア、北東アジア、東南アジア地域などに分かれ、

オリンピック予選競技会を国際武術連合会の審判団が構成する国際大会で好成績を取ったら出場権が得られるようになったら良いのでは、と提案したいと思います。

(※これは、かなり多くの選手やコーチは賛同してくれると思います)

将来的に日本の武術界は実は伝統武術系、スポーツ競技系、健康養生系、そして散打も全部可能性は大きくあり、

その全面的な発展や繁栄の可能性について、足止めをさせるような今までのシステムより、もっと良い環境の構築を頑張りたいと思います。

先ずそのためには私達は既にフィットネス業界があるので、レッスンプロ、そして競技会と両面で育成を図り、

思った以上に手ごたえは大きかったので、3年後に項目化が成功すれば、ムーブメントは日本でも今後大きくなり、大きくなればなるほど注目は集まり、談合的アンフェアなことはできなくなるので、

その時のために中国上海から選手や審判団を招いて研修や競技会など、新たなスポーツマネージメントしての大会のイベント開催などを行えるようにしたいと思います。

そうすることで本物の日本人選手やコーチ育成に繋げたいと思います。

一先ず3年後の2017年の準備に向けて頑張ります。