アジア大会での武術競技会が終わり、大会内容はとてもよかったと感じています。

そして大会終了後の中国武術協会の副主席、邵世偉さんのインタビューでのコメントには「中国武術のオリンピック項目化では、中国一国の働きで実現できるものではなく、世界中の武術を愛する皆さん達の大きな協力があってこそ、ここから実現できるか、できないかにあると思う。現在、国際武術連合会は150カ国の加盟があり、彼等の仕事の結果次第で次期オリンピック項目化実現への道が決まる」とありました。

私もその通りだと思います。

今回のアジア大会での武術競技会、そして8月に行われた中国武術運動大会、そして今までの国際大会を総括して考えると、

国際的にも、武術界の発展は「各自それぞれ」の発展にかかっている。

という感想です。






武術だけに限らず、アジア大会では「カバディ」「セパタクロー」のように、マイナーのように見えても大学の部活や各チームでの活動で日本国内で独自に選手や指導者やスポーツマネージメントで頑張っているところで感じると、

日本国内の武術組織は、もっと発展させられるはずのところで、大きなミスをしているのに、それに気付いていても、

「見ざる、言わざる、聞かざる」でやらないで、

そのことが各組織全体の繁栄に結びつかず、世界中の武術組織としてのスタンスでは今現在はヨガを超えて、大流行中なのに、先進国であって「何か今ひとつ」なのは日本だけ、という事実です。

1990年の北京アジア大会、当時はカバディやセパタクローはまったく知られていないで、異色の存在であり、

そうした、これまでの時間の流れからすると、武術業界はスポーツ業界では水泳以上のチャンスがあったのに、

大きなムーブメントに国内包括組織が追いついていない、というのはかなり恥ずかしいと思うことがあります。

これは、前回で指摘した医学的問題と、とてもよく類似していて、

よく知らない、判っていない多くの人達に、「価値のないもの」を「価値あるように見せかける」

詐欺的手法に似ていませんか、と疑問を投げかけたくなります。

あるいは日本国内での武術事情は、あちこちでやっている健康体操としての普及太極拳である楊式簡化24式太極拳をアマチュアで学び、アマチュアで教えるようになり、

「Youtube」で「wushu」と毎日検索すれば、判ると思いますが、

「武術」として総合的で本格的になった大きな国際的な武術ムーブメントの後押しもあるのに、「アマチュア意識」ゆえに、もっとレベルアップできて、誰しも経済的に恩恵が得られる「プロフェッショナル化」を避けて、

アマチュアなのだけど、プロフェッショナル位置を得ようとした画策の失敗に見えています。

「プロフェッショナル」という生き方は、

皆さんが見るプロ野球や相撲、Jリーグと同じで、実力のある人には判りやすくチャンスが与えられ、

チャンスを得た人は、より上に行き、

チャンスを逃し続ける人は、下に下がり、やればやるほど、

より上に行く人にチャンスが与えられ、業界全体は充実します。


判りやすいように解説すれば、またこれも 逆説的な考え方が生きることは、

チャンスを得たのに上に上がれなかった人は、より下に行くべきなのに、

チャンスを得ないのに努力を逃し続ける人は、上に行くべきで、やればやるほど、

より上に行かない人にチャンスが与えられ、

努力をしてチャンスがあるはずなのに、チャンスが与えられない業界全体は衰退します。

(※現代日本社会での日本人はダメになってから気付き、良くなる人は良い理由でレベルアップするパターンは全部に共通します)

これからは若年層でのスポーツ競技としての武術は、2016年のリオデジャネイロ五輪の翌年今から3年後の2017年のIOC総会にて「2024年のオリンピック項目実現化」へ動き、

伝統武術競技会がマスターズとしての国際大会もより充実し、

武術教養としては、中国武術段位制が普及項目、技能検定となっていく流れです。

私はこの半年間ほど、日本国内での武術活動事情に注視しています。


今多くの人々が毎日、時間~時間での流れの中でスマートフォンで最新ニュースを得て、最新での充実感を得られるために情報収集し、考えて、動く時代です。

その中で日本国内での武術界や太極拳界、健身気功界は、

ウェブ上で活動での情報発信をしている人もものすごく少なくて、

ある意味では「能力あって情報発信できる人材が少ない」という事実で、

ある意味では今後、新しく「能力あって情報発信できる人材が多くなる」可能性がある。

という事実は、すごいことだと思います。

今から10年後が非常に楽しみです。