中国政府は指導部が事実上2012年からトップ中国共産党の第4世代の最高指導者であった胡錦濤さんの後任として、2012年より習近平さんが第5代中国共産党中央委員会総書記、第6代中国共産党中央軍事委員会主席、

2013年より第7代中華人民共和国主席、第4代中華人民共和国中央軍事委員会主席になり、新体制指導部に変わりました。

中国政府関連組織も同様にトップが変わる時は大体が全部変わり、次世代指導部にすべて托します。

中には江沢民のように影響力を持とうとする権力者もいますが、現体制では随分と斬新さを個人的には感じています。

中国武術協会も同様で、長く影響力を持っていた派閥が抜けて、様々な試行錯誤の実験を繰り返し、しばらくマンネリ気味だった武術界に新しい風を呼びこんだ気がします。

高難度競技を始めてからは、選手はもう難度動作ばかりに意識が行き過ぎてしまい、中国武術的特長を失っていた時期は結構長かったように思いました。

2014年アジア大会が終わってからの新体制指導部の行ってきたことを考えると、いろいろ多くを工夫し、時間が経ってみれば、いい試行期間の連続だったのかな、と感じます。

この2年間ほどは競技項目を変更し、難度競技一辺倒だったことをやめて、時期によっては伝統拳術競技、対練を含めて、かつての競技ルールに年間を合わせて近づけて行っていたことは、とても良かったことと思います。

(しかし、最近の対練での内容としてはスピードと力が上がったことは、進化したスポーツ科学的恩恵のものとして難度動作同様の評価もしますが、内容の質はあまり好きではありません)








当時に長拳の代表に太極拳をやらせたり、長拳の選手に南拳をやらせたり、南拳の選手に長拳をやらせたり、何がやりたいのだろう、とか思ったことはありましたがアイデアは面白いのかな、とも思います。




好きな選手でしたが昨年の競技会中で怪我をして引退して残念だった孫培源の先輩、呂勇緒




次に上がってくる可能性があるのは跳躍も動きにキレもある四川省 朱雷明




やはり怪我予防へのストレスも受け、身体素質に負担がかかり過ぎる難度競技のみ、というのは人間本来の精神感覚にも影響が大きいと思います。

そこで伝統拳術での武術本来の身体の使い方、対練での間合いの計り方、力点、投げ技、受身などとても重要な感覚を各省選手に行わせたことが、最近の中国武術界での再起に役立ったと感じています。

それに対練は思うに、ガス抜きでストレス発散にも良い効果があるように思いました。

そして年間を通して競技会が増えることで、難度競技項目以外でもメダルを獲得し、選手でも競技会後での就職に有利になるきっかけにもなると思います。

そうすることで層が厚くなり、次世代へのバトンタッチもし易い環境になる効果もあって、私はある意味、プロデューサー的な感覚を大事にしていて、こうしたアイデアは良いと思います。

これからの日本国内での反応を考えると組織的に新たなアイデアでどんどんと動かせるところは数が少なく難しいように感じています。

私達は比較的動き易いので、いろいろと来年以降は試行してみたいと考えています。