
2014年になってからの本場中国武術界の動きをずっと見ていました。
2月に上海を一度訪問し、先日2度めの再訪問で先生方のお話から今後の10年間ほどでの展開が判り、私達の活動での流れもこの2年間ほど前から未来予測を図りながら年々の応用をしながらも微調整をしてきて、
ここへ来て本場中国でのやり方にも大きなヒントをもらったので、私達の展開を思い練習活動にと活かし始めました。
今年は8月10日(日)に中国武術・健身気功交流会に合わせて中国武術段位考評会を本格的に行っていきます。
ここで皆さんも中国武術段位制国際考試の同じやり方で毎年練習して感覚を慣らしてレベルアップしていければ本番でも、普通にいいかたちでできるようになると思います。
むしろ人数が多く見ているステージ上での方が緊張するので、広い会場での1コート内では感覚的に楽になると思います。
こうして一つの練習にも目標や張り合いが出てくることで練習にも集中力が高まり、その機会を活用して上達できるようになるといいと思います。
私は今プロデューサー的な立場になり、かつての自身を厳しく追い込みに追い込んだ修行式形態は「その時代」を生き抜くために、そして「今の自分」を構築するために必要でありましたが、
現代には現代に相応しいスタイルを模索し、一緒に築き上げていく、ということがベストだと感じています。
幅広い世代の皆さんで武術活動を行っていく、というものは同じですが、ライフスタイル、目指すもの、考え方がそれぞれにあるので、
私達の時代のように「こうでなければならない」という時代ではなくなりました。
先日の上海でもやはり、それを感じましたし、29年間前から今迄でも大きな変化があり、そしてまだまだこれからも時代は変化していくので、
私自身も変化に合わせていくことと、変わらずに大事にしていくものとを温故知新でやっていける能力を磨かなければならない実感を思います。
そして活動では「養生・健身項目での充実度」を高めることを一番重視していきます。
この2年間ほど前から私自身をもかつて学んだ剣道からもう一度武道感覚を取り戻し、更に伝統的日本剣術の技法を洗練させて行う兵法剣術を総編し、能力を更に高め、武術的・武道的な強みを重視してきました。
これは日本国特有の武道的概念をしっかり規範化できる人から行えることで、どちらかといえば「伝統日本的神事」を意識してきました。
そのことで32年間の中国武術的一辺倒だった感覚から、以前の伝統日本的感覚を呼び戻すことができて、何か魂的な帰還ができた安心感での実感を思います。
2年前から毎年の交流会でも兵法剣術を演武するようになりましたが、大勢の皆さんと一緒にこうしたものを行うことでこれもまた日本の歴史的必然性だった伝統日本、伝統中国文化との交流と融合感覚があって新鮮な楽しみがあります。
そしてこれからは先日学び取り入れた龍身蛇形太極拳と、健身気功八段錦、五禽戯、伝統華侘五禽戯、木蘭拳の普及に力を入れていきたいと思います。
特にこれからの日本は長寿社会になっていくことで、毎日の通常世間での健康増進、元気で楽しい理想的な生活モデルを構築し、
「みんながみんな偉い先生を目指せ」「その中でも優秀な人材になれ」というのではなくて、気軽に「じゃあ、こうしましょう」「こうするともっといいですよ」という楽しく流れをリードできるナビゲーター感覚での、普及指導員ができる方が多くなれればと望んでいます。
そのために何か基準があったから良い、という意味合いから中国武術段位制日本版を構築しました。
まだ私達しか日本人での活動を行っているところはないので、ゆっくりと日々の活動で活かしていけば、それがいい経験になり、
将来にはかなり役立つものになると思います。
先行く者には先行くなりの難しさはありますが、実は先行く者だけが知る楽しさがあります。
これは先頭を走る列車の運転席から見えて来る風景と似たようなものがあり、例えば関東の人間の特有感覚でもありますが、
海が見えてた時のワクワク感を後続の皆さんに伝え、楽しみを分かち合い、共に充実していく感覚に似ています。
人生は長い時間の連続です、それを如何に皆さんで楽しくいいものにできるか、できないか、もそれぞれのコミュニティにかかっているものと思います。
今まで通りに、これからも工夫を加えて頑張りたいと思います。