中山博道 先生
中国武術歴30年を迎えた昨年の春頃に、いつしか自身の原点である日本武道への思いが湧き上がるようになりました。
ふとしたきっかけで、その時に中山博道先生の存在を知りました。
武術の道に入った30年前の自身の今でも覚えている少年時代~青年時代の記憶を思い起こすと、当時からもう今ある何でもありの、
現代日本社会の現象や私よりも年長での拝金主義的で長いものに巻かれろ精神が普通の現代日本人たちに敬意を持てるものが多いとはいえず、
当時は太極拳とカンフー映画の大ブームが起こり、少しずつ本場の中国武術の情報も入ってくるようになりました。
その演武を拝見し、60~70代と思われる年配の方でも身軽に武術をこなす本場の中国武術家の皆さんに憧れ、自身もそうなりたい、と志し、
縁に恵まれ16歳から始まった中国大陸での学びが始まり、今日まで時間が経ちました。
私の尊敬する中国での老師も他界し、最近も武術名家数名の他界の報を聞き、時間の流れを感じます。
まだ大陸にはお世話になった老師の皆さんも元気に頑張っていますが、中国社会の変遷。
日本社会の変遷、いろいろと考えることが多くなりました。
自身の中国武術での業はもうこのままゆっくり拠点となった横浜で行っていくだけで充分に思うのですが、ここで思ったのは、また自身での志せるものは、この感覚から日本剣術の再復活で行っていこう、というアイデアでした。
中山博道先生の存在は、その時にとても大きく心に響くようになりました。
そして調べると私の本籍深谷の名士、渋沢栄一さんとのことも知り、無縁でないことも判り、これもまた縁であろうということから、大いに精進したいと力を頂きました。