先月から長拳の対打に加えて、棍術の対練を始めました。


手は武器の延長ともいいますが、短兵器と長器械では質が違って、かなりの歩型と歩法の連動性がきちんと武術の法則に従わないと自分が何をやっているのさえわからなくなります。

しかし、実はそのことが大事で私の経験でも判っていると思っていたものに、まだまだ理解や勉強が必要で、それを意識的に自身から挑んでいく、のが大切な感覚です。

今までにその反対を行っていて、気付かずにだらだらと落ちぶれていく人たちを何十人と見てきました。

武術は当然に基本が大事で、基本こそがすべてと言えると思います。

棍術の対打を行うことで実は自身で試されるのは、歩型と歩法と棍法との連携で、自身の足場を作る歩型、進むにも退くにも重心が常にどこにあるのかを具体的に把握しながら歩を進める歩法の質です。

気付けば、そこを繰り返し繰り返し行えば具体的な感覚が掴めて、達成感のようなものは必ず出てきます。

棍術対練の基本動作では、対打においてとても大事な、重要基本技法の名称の4つです。

戳棍 チュオグン 戳 突き刺す,突き破る.

劈棍 ピーグン 劈 つんざく 劈く 勢いよく上から下方へ強く裂き破る。

架棍 ジァグン 架 かける かかる

物を載せるため支柱の上にかけ渡した台、上にかけ渡す。

裏棍 ゴゥグン 表の反対側。裏面、何らかの面の反対側、外面に対する内面、隠された面から打つ。

※戳棍 チュオグン は 裏棍 ゴゥグンで受ける。

※劈棍 ピーグン は 架棍 ジァグンで受ける。


套路では4動作しか出てきません。

A:弓歩戳棍 弓歩劈棍  虚歩裏棍 弓歩架棍

B:虚歩裏棍 弓歩架棍  弓歩戳棍 弓歩劈棍  


ここで実は大事なのは、各歩型との間にある体重移動を行える歩法です。

Aは半馬歩があってから、弓歩戳棍 半馬歩に戻ってから弓歩劈棍  

左弓歩での重心をすぐ様に右足へ移す虚歩裏棍 虚歩から半馬歩になってから、弓歩架棍

と続きます。

Bは右足を退歩をして弓歩になってから、虚歩裏棍 半馬歩から弓歩架棍  

弓歩から一度虚歩に戻り、流れを作ってから半馬歩、そして弓歩戳棍 

半馬歩から弓歩劈棍 

A:弓歩戳棍 弓歩劈棍  虚歩裏棍 弓歩架棍

B:虚歩裏棍 弓歩架棍  弓歩戳棍 弓歩劈棍 

動作は4動作ずつの攻めと受け技の連続ですが、長拳にしても、すべては歩型、歩法は大事です。