中国武術の国際大会が開かれるようになったのは1985年の西安大会が第一回目。

それから1990年の北京アジア大会に合わせて国際規定套路第一が作られてから、

散打が1996年から加わり、1998年から散打も含めた国際大会が始まりました。

そして2001年に第二套路、2006年に高難度套路競技会と伝統武術競技大会と分かれ、

今現在は伝統武術競技会が主流で参加者も最も多くなり、中国国内、国際的な武術活動での中心になっています。

そして次に散打。

高難度競技はその中の一項目として若年者向けのオリンピック要素を意識して作られた一競技種目という扱いになっています。

日本は楊式簡化24式太極拳など制定拳と伝統太極拳などの学習愛好者が1980年代に増え、その人たちの感覚を中心にしたスタイルでの組織構成を図り、その延長で今日まできています。

武術項目は1980年代には台湾系、香港系が多く、そこから感じた私達の世代では当時10代~20代には大陸で直接に学びに行くようになり、そのスタイルの変遷を時勢の変化に合わせて日本のスタイルを考え、研究し普及活動を行うようにしてきました。

今思うと、1990年代ぐらいまでヨーロッパはベルギーとかフランス、オランダ、スペイン、イタリアなどでレベルもさほど高くなく、

選手はともより学習者はとにかく少なかったです。

それが今ユーチューブなどで世界中の大会を見てみると、北米南米アメリカ、ロシア、東南アジア、そしてヨーロッパの普及の成功を見てみると、

今でもパッとしない日本国内では運営組織の在り方や普及活動において考え方において根本的に大きなミスをし続けていたことに気付きます。

(※知っておいて欲しいのは2006年頃から日本でも始まったアメリカン・ヨガのように武術や太極拳、気功などの普及に成功していないのは日本だけ、という事実です。)

これからもおそらく、官僚的で一部の人間達だけの恩恵があるだけを支えるシステムに気付かず、

だらだらとバックボーンのないスタイルを続け、日本国内では、よくある完全に駄目になってから気付く(リーマンショックなど、投資で大損してから気付く感じ)ということになるでしょう。

10年前におそらく日本国内はこういう状態になるだろうと、いち早く気付いて私達は主流での伝統武術スタイルや健身気功、伝統気功をやってきて、

日本でもこれらの主流を新しい世代や、まだ可能性のある皆さんに広めて頑張っていきたいと思います。

(逆に言えば、これから普及に成功できる可能性がたくさんあるという事実です)