本格的な中国の伝統養生学の実践と研究を始めたのが今から15年前の1998年になります。北京で養生気功理論の書籍を入手したことがきっかけで、

そこから上海へ戻り、導引、健身気功五禽戯、安徽省では伝統気功五禽戯、八段錦などの伝統気功の技能と古典理論を学び、そしてさらに入手できた多くの道家気功の理論を翻訳し、そこからの分析や解析などの研究を始めていきました。

途中で判ったことは長い歴史の変遷の中でその同じ技能は日本でも神社神道や密教修験道にも関係していることに気づきました。そこからはまたかなりの広い範囲への調査と研究をするようになりました。

そして内丹功法の伝統気功理論と技能と方法は意外にも2001年に一ヶ月間滞在したアメリカで参加したビジネスセミナーで堂々とそれらを紹介していて、あの国柄のおかげでずっとアジアではベールに隠されていた功法の技能が解明できました。

そしてこれまでの12年の間をかけて記録し続けて解析し、東京、横浜など関東地方での古来の太陰暦に則った森羅万象の季節と人間界の変化と応対法の謂わば成澤式養生理論を現代日本版での養生訓を完成させました。

この一ヶ月の寒から少しづつ抜けつつきて今日はそれから数えて13回目の春節。


4×3=12 3×4=12 6×2=12 

ある一定数字での共通変化を理解し著してきた、この春は何か感慨深いものを実感しています。


私のスタイルでの養生術の最初は体操的感覚で行える気功の養生導引操。

次のステップでは健身武芸の兵法剣術、そして究極的な内功は内丹養生功です。

この春の立春を迎えて、13週目に入ります。これからは長く予感のあるその記念に私の著した成澤式養生論を紹介致します。

この功法の深奥を理解したい方は、今日から始まる実践に使っていただきたいと思います。


成澤式養生論

立春~雨水(泰) 0~6 3~12℃

寒から暖へとの移行が始まる。小往き、大来る。地気上昇、天気下降。本格的な活力の動き始め。温かな空気・風 東風が吹く。陽射しに強さ、活発な気の始まり。梅満開、鳥たちが多く鳴き始め、猫の活動がスタート

雨水~啓蟄 2~11 4~15℃

最高気温10℃を超えていく。まさに地面から力が溢れてくる活力の感覚が広がる実感。三寒四温の繰り返しの過程。鳩が鳴きはじめる

啓蟄~春分(大壮) 5~15℃

桃の花の開花。柳の木の枝に小さな新緑の芽が出てくる。春一番の到来、菜の花の開花。杉花粉多く飛び影響大、最高気温18℃ぐらいになる

春分~清明 7~18℃

木蓮開花、気流逆周りが始まる(意識の逆転)風の動き、生命力全体の動きが速くなる。結露がなくなる、桜開花、ユキヤナギ開花

清明~穀雨(決)10~20℃

南風の吹き始め、蝶が飛び交い、川では鯔が躍動。寒気が去る、陽剛の気が強くなり、燕の到来。つつじ咲き始め 花粉症の終焉 寝具の衣替え

穀雨~立夏 13~23℃

最高気温20~23℃ほどになり暑さを思う。新緑が濃くなり、陽射しが陽剛の気へと移行する。目に青葉、山ほとぎす、初鰹。誰もが感じる新しい生命力の成長

立夏~小満(乾) 16~25℃

つつじの満開 陽剛の気 紫陽花の蕾 南風が強くなる 蝙蝠の出現 蛙鳴く  

小満~芒種 17~27℃

紫陽花咲き始め 夏の気の本格的な到来  

芒種~夏至(逅) 17~27℃

入梅 呼吸器への負担大 竹の成長 夏草 蚊緑の安定 サボテン・ひまわり開花

夏至~小暑 20~27℃

真夏への本格的な移行 大雨がやってくる

小暑~大暑(遁)24~29℃

紫陽花の枯れ始め 熱帯夜の始まり 蝉が鳴く  

大暑~立秋 25~32℃

トンボ出現 真夏日の連続

立秋~処暑(否) 26~34 30~36℃

猛暑続く 台風到来 風左回り 陰暦七月 月が色づく 仲秋の名月の一ヶ月前 蚊とゴキブリが減少 初秋は夏虫の減退 草木の成長が止まる 人間界も同様に勢いが止まる 薄の穂が伸び始め 朝晩に涼風が吹く 落雷のピーク 猛暑続く 空が高くなり始める 

処暑~白露 26~34℃

静けさの広がり始め 桜の葉が黄色くなり始める 気温25℃ほどもある ツクツクホウシ最後 

白露~秋分(観)23~30℃

朝の露が大きくつく 陰暦七月十五日頃は変化が大きい 気温20度まで低下 彼岸花開花 

秋分~寒露22~28℃ 

気温20℃下回る日が出てくる コスモス開花 北よりの風 陰暦八月三日 薄の穂が広がる 涼しさから寒さへ移行していく 陰暦八月十五日 仲秋の名月 秋の虫鳴く 10月6日頃 日差しの力弱まり始め 

寒露~霜降(剥) 16~25℃

陰暦八月十五日過ぎから気温下がり始め 最低気温16℃前後 テンション下がり気味 剥の始まり 鼻すする人出始める 日が短くなる 逆切れする小人物 桜の葉5分の1が色づく 神気が弱まり 人の本質が見えてくる 夜より朝の方が寒い 初めて吐息が白くなる 

霜降~立冬 13~22℃

吐く息白く 日に日に気温低下 呼吸器機能に影響あり 気温15度下回る 暖房使い始め 雁の到来 陰暦十月十五日過ぎ 文化の日明け 穏やかに一季節を終えた雰囲気 晩秋から冬への移行時期 

立冬~小雪(坤) 11~20℃

最低気温10℃下回る日が出てくる 冬の気配立つ 空は冬特有の重い色 関節の痛み出やすい 木枯らし一号が吹く オーバーコート着用 蜜柑出回る 大衆感覚は余裕なく意識は自分事で目一杯 俯いて歩く人が多く 寒気のやって来る冬型季節配置 東北地方では雪が降る この時期からは功法での効能の重要さのことを人々には強くアピールし実行の大切さを伝えなければならない 膝周りへの負担に注意 身体機能の主導権を自身が握っているかの確認(例えれば操縦桿を持つかどうか)

小雪~大雪 6~16℃

最低気温5℃前後の日が出てくる 手袋マフラーなど着用 本格的な暖房活用始まる 体調不良者が増える 桜の葉 紅葉、落葉 陰暦十月十五日前後 最低気温4~6℃ 最高気温10℃の日もある

大雪~冬至(復) 3~11℃

気温5℃で耳が痛く感じる 最低気温3℃ 風邪引き多くなる 本格冬将軍到来の準備  桜の葉は全部落葉 効能の重要性と継続 初霜 初雪 大雪 きれいな夕日 

冬至~小寒 2~9℃

最低気温氷点下0℃前後の日が出てくる、柳木、草木は枯れ尽くし、新芽はまだ。インフルエンザ予防意識(大)鼻すする人多数、空気の清浄化。日が少し伸びる実感、星星の瞬きが強く真上で輝く。不摂生からの体調不良者の多い大衆の人事は考えから外すこともよい。誰もが自分自身を大事にしようと考えやすい時候。頭上の五星を掌握せよ、6:4が成功に繋がる数字。自強不息の教訓を意識、落ち着き・安心・満足感を得ること:免疫力を実感する重要性

小寒~大寒(臨) ー1℃ 0~6℃

厳寒、雪、鈍よりとした重い雰囲気を感じる空模様。凍りつく感覚、寒さから来る呼吸器への負担大。寒さは一年で一番厳しくなるが日の伸びと陽射しの力強さが増し始める。晴れや曇り空の日や、昼夜の温度差が大きい。あじさいの芽が伸び始める。新しい展望への期待感に人々は「臨む」という感覚を思う雰囲気。鶏が早朝に鳴く。陽射しと明るさの回復を感じる、海産物が減る、味が変わる。最低気温-1度、最高気温6℃。

大寒~立春 -1℃ 0~6℃

最高気温10℃前後に戻る日もようやく出てくる 大自然の樹木や動物たちが動き出す気配が漂う。冬至~大寒までは大衆ビジネス的にも人々の積極的な動きはなし。人間界ではジッとチャンスを伺うイメージを感じる。動きにも効果はすべてにおいてで出にくい。夜10時頃に北斗七星の柄杓が東を指す。

これらの流れの実感はさまざまな形而上学的現れから掴むことができる。初春、新年の訪れ。明るさを実感、後の動きの急展開などのはたらきかけと発展、協力姿勢は大事。

春節を迎え初春の来訪の有り難みを知る。