この10年間ほどを振り返ってみて自身の活動と日本国内のムーブメント、その他アメリカやロシア、ヨーロッパなどでの海外の流れ、そして中華系の力の影響の大きいアジア諸国での状況。

そして本場中国武術界での状況から、今後の流れを予測して日本での自分たちの活動がより一層充実できるような戦略・戦術を考えています。

何故そうするかは、人というのは必ずありとあらゆるものに流動的に関心を持ち、忘れ次に行くという展開を繰り返すものです。

その中では仕事においてもスポーツクラブ企業同士での生存競争・スポーツ運動界の中でもそのような生存競争原理が動くようになり、

それはだんだんと下の方にと影響を受けるようになります。

今は2006年頃から始まったヨガブームも一巡して収まるようになりました。格闘技エクササイズ、ダンスブームも同様です。

太極拳はやはり項目の性質上ゆっくり着実な広まりをみせ、思ったより以上に健身気功項目が広まった感じを受けています。

武術もこの10年間ほどでじわりじわりと多くのジャンルでゆっくりと普及が全体的にできてきたようです。

武術運動そのものは今後も広まりにおいて潜在的な可能性は大きいのですが、

日本国内でのあまりにもバラバラすぎるスタイルと基礎的な武術教養の認識不足が、本来もっと発展できたはずの業界の伸びを発揮できなかった理由だと私は認識しています。

これは今の日本での多くの出来事と一致しています。

まとまりのない自分勝手な人間たちの群れ・集団での効果のない思いつき・場当たり的な行動の繰り返しや、

リーダーシップの欠如、未来志向への確実で具体的な実践の欠如などがその理由だと思います。

時折、私が度々申してきた「気付いていないことにわかっていない」ということがこれらから脱出できない理由だと思います。

今後人々によってはこれを繰り返し続けていても構わないと私は考えていますが、

やってもやっても成果が上がらない、ということを繰り返すことから逃れられないと思います。


日本では「井の中の蛙」という言葉がありますが、

「カリフラワーの中に住んでいる虫はカリフラワーが世界だと思い込んでいる」という言葉の方が的確なのかも知れません。

今後の予測としてはこの2~3年間でニーズを知り、未来に発展していけるところと、

自己満足を人に押し付けていくような感覚や現代ではそぐわしくない旧来型組織などのやり方ではただ状況維持あるいは衰退していくようなところと はっきりと分かれていくと思います。

(都会と地方でも様々な複雑でもギャップ・差が大きくなるでしょう)

かつての岩盤浴ブームとかフィットネス業界での淘汰されている状況を見ていれば予測するのは難しくないと思います。

我々はようやく試行錯誤を繰り返しながらも確定を目指してきた今のスタイルを生かし、

今年の活動の中でも世界中で大きく広まり評価されどんどん伸びている感覚での伝統武術ルールスタイルを大会出場する皆さんから先にその雰囲気からいち早く掴んでもらって、今後の原動力になって欲しいと思っています。

日本でもまだまだ多くの未知数を持っているこれからの皆さんたちにも伝えていき共に発展していきたいと考えています。