活気づく自然と共に心身に元気を感じられる時候になりました。

時々聞かれることですが「武術運動をやると、どうなるのか」ということについてご説明致します。

身体での動作感覚を分かり易く説明すれば、

大脳から自律神経を通じて手の指先、足の指先から全身のありとあらゆるところを武術の動作を反復し繰り返す中で自身の意識で動かして神経系統に連動する筋という筋を活用し、皮膚も伸ばされ 肌肉を刺激していくうちに弾力ある筋膜も伸縮自在になり、ありとあらゆる筋肉が作られていく。

ひねる動作、縮んでは伸ばす意識的変化のある屈伸動作を全身に行うことで、五臓六腑各位置にあるところも動かされてほぐされていくことで刺激を受け、臓器の血気が流れていくことで背面では腎臓付近であり、脾胃、肝臓、小腸・大腸など柔らかな刺激を受けその臓器の動きを活性化できるようになる。

肺においては呼吸力が増強されて心臓の動きも安定するようになる。

素手や武器を持ち、武術としての攻防動作を行っていくうちに、自身の弱点を知り、強化ができるようになる。技術感覚では護身という意識で守るべきところを知るようになれる。

武技を実際に掛け合うトレーニングでは対相手の弱いところを攻められる感覚を掴む。

技を記憶し、それを引き出していき常に+αを繰り返し、弱ることのない大脳意識における記憶力と実際の体現能力が高められていく。

武術思想や哲学を通じて自身の人間の精神性がありとあらゆる面から生かされ、副交感神経の感覚が高められリラックス意識が自然体で安定し、脳感覚の心地好さを実感していくことで自信が増し続け、

心身共に免疫が上がり不快感覚にも立ち向かえるナチュラルキラー細胞の活性化が内からの積極的抵抗力が強まり、動物的な生命力を発展させていくことの素晴らしさを身体で知ることができる。

という医科学的にも証明できる効果の高い運動であることが判ると思います。


普通一般社会人の場合では、拳術各種や器械術が向く。

仕事や学業の詰め込まれていき続ける大脳の疲れから解放し、嫌悪感から脱し、食欲も湧き 睡眠の質も上がり 使用した肉体部分の超回復における心身の満足感を知る。

身体が心身共に疲れきっている場合では、静かなメンタル面を重視した瞑目存想、呼吸法と柔らかく動く健身気功類が有効。

時々は元気で時々は疲れるような場合には健身気功類や導引、そして太極拳運動が向いている。

小中高校の学生の場合、武術基本功、長拳、南拳、器械術各種が向く。

だんだんと練功することで自身がより強くなれる感覚を得て元気が増し、ストレスも発散できて情緒が豊かになる。学業でもその後に行うとより頭脳は明晰になり集中力も上がる。

イジメ問題においても何が弱者で、何が強者かを知るようになり 物事の解決能力が高まることでコミュニケーションも増し、いざという時には撃退できる技を持つことで「守るべきを守る」という意識からも自分の信頼を向上できる。

年配女性の場合、日々の負担による心身の総合的な疲れの蓄積や血行不良体質からくる体のありとあらゆる面での不快感から違和感、そして痛みにと進行する場合があり、一般医療では「異常なし」と判断されやすく、薬による効果も乏しく むしろ副作用でさらに心身の調子が崩れていくことがある。

こういう場合は導引、健身気功、伝統気功五禽戯、更に太極拳、器械、推手などでありとあらゆる柔らかな技を試し、行っていくうちに自身に向いていくものを見つける。そうすることで多くの発見とまだある自分自身の可能性のある喜びを見つけられる。

これらが私の経験と毎日の実践の連続で見ている光景です。

「武術をやるとこうなる」それを多くの皆さんに知って広まって日本が自力でより元気になっていき、その元気をずっと未来永劫にまで継続できていくことを願っています。