先週から始まった蟷螂拳と対練の講習で長拳と短打のお話しをしました。

明日が最終日ですが、ここに要点を記しておきますので講習にご参加された皆さんは参考にしてみてください。

明日も楽しく頑張って行きましょう!!

元祖伝統長拳と考えられるのは元祖伝統長拳と考えられるのは中国、北宋の太祖、趙匡胤の三十二勢太祖長拳などに代表される明清代~中華民国に発展成立した近代長拳の概念があり、

ここでは太極拳にも名称が使われ、大きく伸びやかに体を扱う特徴の拳という意味です。

現代長拳としては1949年の中華人民共和国建国になり

国家体育運動委員会ではそれらの伝統長拳から技法を各種取り入れ体育運動的要素を大きくしたものが甲組長拳や乙組長拳、現代の一段長拳などになりました。

これらには甲組には華拳などの少林拳系列や査拳、花拳、綿拳、劈掛拳などの動作も含まれ総合的な技術を多く普及し体得できるようにしたのが目的です。

台湾・中華民国では今でも近代長拳の伝承が続いており、それも歴史的遺産として大事です。

長く武術の身体感覚を持続していくには、

そこから次に様々な伝統拳術を身につけ怠らず功夫練り続けることが大切に思います(できなくなったらただの人になってしまうだけです)

そして競技としての長拳の項目と分類をすること。

競技(比武)としても1960年代以前、70年代、80年代、90年代、

2000年代前半と2003年以後と特徴は異なります(文化大革命前後では大きく影響しています)


今後も競技規則は変化し続けていくので変わる毎に区分をしっかりすることで混同・混乱をしないように整理をしておきたいです。


伝統武術的概念ではその反対の「短打」を身につけることも攻防意識を知るうえで重要になります。

短打は四撃、打つ蹴る掴む投げるがはっきりと意識して行えることで、

長く大きく伸び伸びと体を扱う長拳技法の短所を補うことが本来の武術的意味では大切です。

(福建少林拳を見れば技法的に短打が発展したことがわかります)


そして対練では、長拳的技法、そして短打の応用に加えて、他にはない中国武術の特徴である、武打・武舞・武戯を理解して体得出来ます。

武術は、歴史的哲学や思考を含む文化背景を理解し、

武器術をも含む格闘・攻防技術、筋骨を強くする健身運動、

大脳と内臓などの活性化を行う養生法としてのトレーニングメソッドがしっかりと確立してこそ

「中国武術」であり、

これが一つでも足りないと、やはり「武術」に成り得ない、ということができます。


日本でも更に正しい形・スタイルで発展させていくためには、

もっとそれぞれ深化させて広めながら行い、努力していきたいと思います。